栂池~横前倉山~来馬
概要
日程:2024年 3月16日(土) 栂池~横前倉山~来馬
3月16日(土) 栂池~横前倉山~来馬
天候:快晴
栂池スキー場トップ出発8:40…天狗原北東端の唐松沢エントリポイント10:50〜11:10-唐松沢にて昼食11:20〜12:00-唐松沢滑降終了点にてシール着装12:50〜13:20…風吹大池南端14:20…横前倉山の山頂15:10〜15:40-林道登り開始地点でシール着装17:10〜17:20…林道登り終了地点で滑降開始17:50〜18:00-林道滑降終了して雪のない車道へ18:40…沢入にデポしておいた車に到着19:00
予報通りの快晴もロープウェイが強風で動かず、この日の長い行程を考えると少しがっかり。2時間強かけて天狗原東北端の唐松沢へのエントリーポイントに到着。天狗原は風が強かったが、唐松沢源頭部を少し落として休んだ地点は無風の春の陽気で、ここで昼食とした。
休憩後、今年の小雪で割れの多い唐松沢を左岸、右岸と移りつつ進む。沢底に近いところを通ると、先が見にくく、沢穴に落ち易い。一方、沢を高巻き過ぎても、斜面が急になるとともに、渡渉に適した地点を過ぎてしまうので、よくない。慎重に滑ったり歩いたりして沢を進み、風吹大池に近づいた地点で平坦な地形の左岸に渡って滑降を終了。
その後、シールを付け風吹大池まで登り、凍っている風吹大池を横断して、岩菅山の中腹をトラバースし、午後3時過ぎに横前倉山に到着。
山頂からの斜面は急ではあったものの、ガイドブック(ハイグレード山スキー,岳人編集部編,P54-55)に書かれているほどの幅はなかった。固めで所々薄い表層雪崩の残っている急斜面を、丁寧に滑り降りた。
その次に現れたのが記録担当者にとって最大の難所で、人の高さ程度のラクダのコブが延々と続くような細尾根の登山道。左右は5m程度の雪のついた崖となっている。前出のガイドブックには「登山道のある尾根にうまく乗り、細くなる尾根を危ういエッジコントロールでやり過ごす」とある。落ちても怪我はなさそうに思えるものの、登山道に戻るには大変な体力を消耗しそうである。慎重に滑って行ったが、途中一か所、滑る自信の無い箇所に遭遇して、ガイドブックの「自信がなければ脱いで歩くしかないだろう」という忠告に従った。角田指導員はこのコブ・コブの細尾根を難なくクリアしたのは流石である。
その後は林道を滑ったあと、再びシールを付けて登り返し、再度林道を滑って、最後は雪のない生活道を歩いて、デポしておいた車に戻ったときは7時になっていた。雲一つない空の月が夜道を照らしてくれたおかげで、日没後の林道もヘッドランプなしで滑れて、念願の「ムーンライト・スキー」もでき、長かったが充実した一日を終えた。
(L角田追記)
久しぶりの日没下山になってしまったが、楽しく充実した山行であった。最近考えているのは、滑走は視界が確保されているならば、1ピッチでなるべく長い距離を滑って止まろうと思っている。スキーの機動力を生かすことで、行ける山行の幅が広がると思うからだ。少し前は、登りにおいて2時間は止まらないで行動できることを考えていたが、今はそれとともに滑走力を上げようと思っている。基礎スキーでの小回りターンではなく、山では昔のウェーデルン技術も必要だと思うようになった。スキーでの移動手段の向上があってこそ、その次に初めて滑走を楽しめると思う。
夜はお酒を飲みながら山スキー談議に花が開いた。パウダー好きな安尾さんと、初めて一緒に行ったクラッシックツアーコース。それぞれの山スキー趣向がある中で、お互い厳しい言葉も交わしながら、はっきりしていることはお互いが未熟であり、これからもっと強くならなければいけないということだ。それが行ける山域・ルートの幅を広げてくれるものと思う。このコースは来年もう一度、2月後半くらいに再度チャレンジをしたいと思っている。