蓬峠、苗場山
概要
日 程:2019年 3月23日(土)~24日(日)前夜発
参加者:阿部(リーダ)、藤澤(Sリーダ)、合田、野村(会計)、福原、八木、安尾(記録)、常本(会友)
【1日目】 3月23日(土) 蓬峠:曇天
ゆざわ健康ランド7:40 = 土樽除雪通行禁止手前駐車スペース8:00~8:30 … 746PT付近9:30 … 870PT付近9:55~10:10 … 標高1000m付近10:35尾根に向かう … 1070m付近11:05~11:35 - 駐車スペース12:25
金曜日湯沢はかなり雨が降ったようで、この日も雨の予報であったが、幸い雨は降らなかった。
登り始めの林道は雪が凍って硬い凸凹の面で、杉の枝も散乱して、帰りの終盤の林道での滑りはあまり楽しくなさそうとの思いをいだきつつ登る。鉛色の空の下、所々に見える急斜面にはクラックが散見され、稜線に登ったとしてもオープンバーンの滑降はちょっと気が引ける状況。
その後、蓬沢右岸を標高1000mくらいまで登った。薄っすら積もった雪の下は前日の雨でカリカリ。クトーを使った登りには適しているが、登った後の快適な滑りは期待薄との判断から、ここで戻る。
車に戻る途中、この時期の雪にありがちな滑りの悪い箇所もあったが、途中吹き溜まりでフカフカしてる部分ではパウダーランが楽しめた。
早めに宿泊先の小赤沢の苗場荘に移動。この民宿は、食事も美味しく、女将さんも愛想よく、お勧めです。その女将さんが「約三百年前、塩沢の豪商で随筆家の鈴木牧之がこの辺りを訪れた際に、この家しか布団(それも藁の布団!!)を持ってなかったので、彼がこの家に泊まることになった」との逸話を紹介してくれた。「それでは、他の家の人々は、この酷寒の地で、いったいなにを身に着けて寝ていたのか?」を考え込んでしまう。昔は冬山登山、冒険スキーヤー向きの耐寒仕様の人が多かったのでしょう。)
【2日目】 3月24日(日) 苗場山:雪/曇り/晴れ
苗場荘7:45 = 大ゼンノ滝手前駐車スペース7:50~8:30 … 右岸へ渡渉9:20 … 1150m付近10:00~10:15 … 三合目駐車場10:45~11:00 … 1670m付近12:10~12:25 … 1730m付近12:45~13:00-三合目駐車場13:40~13:50 - 林道分岐14:40~14:50 - 駐車スペース15:00
夜中に30cm弱の積雪あり。風もありスキー場に変更の案も出たが、予定通り車で出発。大ゼンノ滝が見える辺りから登高を開始。時に深深と雪降る中、三合目駐車場経由で頂上を目指した。
その後沢をどこで渡渉するかで議論になったが、夏道よりも手前で渡渉することにした(GPSトラック参照)。渡渉後の右岸の尾根に出る際にスキー登高では厳しい箇所があり、登れそうなところをしばらく探した後にクトーを利かして登り、最後の数メートルは安全のためスキーを外してキックステップで登ってようやく尾根に出た。時間をロスしてしまったが仕方ない面もある。何故なら、登っている途中に対岸(左岸)の夏道を観察してみると、もし夏道を歩いていたとすると、面積は小さいものの、ほぼ無木立のバーンをトラバースすることになり、雪崩がやや気になるコース(傾斜から考えれば大丈夫かもしれないが)を歩くことになったので。
その後、1770m付近にある台地にたどり着く手前でガスりだし、登りはここまでとした。前夜の積雪のお蔭で、氷の上に10?30cm位の新雪層ができていたので、底着感はあるものの、コントロールし易いパウダーランが楽しかった。皆さん沢の中を張り切って滑っていたが、その際に藤澤さんがブッシュにスキーを取られて転倒して胸を打撲した。幸い自力滑降は可能で、大事には至らなかった。
三合目駐車場まで降りてからの下山は、転倒した藤澤さんの滑降の負担軽減のために、リーダーの阿部さんの判断で登ってきた沢筋を回避し、三合目駐車場から下に降りる林道経由で下山することにした。ところが秋山郷は豪雪地帯であり、林道が吹き溜まりに埋もれて寸断されていた所が数か所あり(GPSトラック参照)、埋もれた先の林道を見つける必要があった。幸いこの時に薄日が差してきて、天気がこの日で最良となったこともあり、駐車スペースに戻る林道の分岐点も苦労せずに同定できたのは幸運だったのだろう。
分岐点から先の林道は雪に埋もれることなく、道は明確で、スムーズに駐車スペースに戻り、ハッピーエンドで終わった。(この部分は視界良好で、林道をショートカットしてツリーランしたい衝動にかられたが、我慢した)
最後に、藤澤さんのリュックと自分のリュックを二つ担いて、雪に埋まって傾いた林道の登りの部分を、スキーを履いたままシールは付けずに、転倒に気を配りつつ延々と歩いていかれた方々は本当にお疲れ様でした。