2015年 5月 乗鞍岳納会

乗鞍岳納会

概要

日程:2015年 5月16日(土)~ 5月17日(日)前夜発
参加者:石黒(L)、藤澤、猪俣、守谷、赤坂ひ、赤坂と、佐々木(記録) 7名

5/15(金)

調布駅21:30=乗鞍岳山麓 翌1:30

 土曜日の天気が芳しくなさそう、ということでギリギリまで金夜出発を悩みましたが、天気の回復が早そうと思われたので石黒さんにお願いして車を出していただくことになりました。この日の出発は石黒さんと守谷さん。藤澤さんと猪俣さんは土曜日出発ということになりました。中央道へのアクセスが良さそうな調布駅を集合地点に提案しましたが、皆さんにとって幸せな選択だったようです。
 途中八ヶ岳で休憩を取りましたが、松本IC に24時前に着いてしまうようなペースだったため、手前のみどり湖で10 分ほど時間調整。出発を15 分遅らせるとちょうど良かったかもしれません。新島々のセブンイレブンで行動食とビールを買い、1:30頃仮眠場所へ到着。雨の予報はどこへやら。満天の星空です。1時間ほど宴会をして就寝しました。

5/16(土)

三本滝駐車場 9:55=位ヶ原山荘(2350m) 10:12~10:40…道路付近(2630m)11:35~12:15…富士見岳~摩利支天コル付近(2770m) 12:40~12:50ー滑走終了ポイント(2030m)13:20~13:40-三本滝駐車場(1820m)14:10=ヴィラのりくら

 朝5時過ぎくらいだったでしょうか、雨の音で目が覚めました。これは油断していました。なかなか激しい降り方で、濡らしてしまった持ち物も…。今回のツアー一個目の反省点です。それでも眠かったので二度寝。6時過ぎからのろのろ動き始めて朝食を取ったりしましたが、雨は勢いを弱めません。7:40の始発バスを見送り(次の便と言われた8:40 のバスは実際には運転がなかったため)、9:55のバスで三本滝を出発しました。位ヶ原山荘に着くのと同時くらいにほぼ雨が上がりました。少しゆっくり目に支度をして、10:40 に富士見岳方向へ出発しました。雪は少なく斜面の1/4くらいはハイマツが出ているような感じです。約一時間で富士見岳に着いた、訳はないのですがそう思い込んで大休止となりました。
(黒々とした乗鞍岳)
 昼食を取り終わった守谷さんが写真を撮りに行ったところ、まだ上があることを発見。改めてシールを装着し、登行を始めました。最上部稜線は雪が消えてしまっているので、2770m付近で登行を終了。
 休憩は取らずすぐに滑走へと移りました。雨溝も気になるほどではなく雨上がりとしては十分に快適な滑走。雪も少ないとは言え大きなターンをするのに窮屈なほどではありません。動画撮影も行ったりしながらも、どんどん下っていきます。2570mあたりで登行ルートと別れ、ツアーコース方向へ。2300mあたりになるとだんだん雪が心もとない感じになってきました。
 途中1~2度板を外したものの、雪をつないでゲレンデ手前の2030m付近までは滑ることができました。2030m で完全な雪切れとなり、雪のないゲレンデをスキーブーツで下って三本滝駐車場へ帰り着きました。
 天気を心配していたわりにはそれなりに滑ることができて個人的にはかなり満足でした。
 宿泊はヴィラのりくら。施設がきれい、女将さんが親切、温泉が最高と言うことなしの宿でした。しかし夕食前から結構飲んでしまったため、夕食後は簡単に睡魔に降伏しました。ランドネ1年生にもかかわらず納会らしいことをせずに寝てしまったのは今回二個目の反省点。でも朝まで寝ることにはならず22時頃に目が覚め、そこから1時近くまで赤坂ひワンマンショーを観覧させていただきました。声量が非常に素晴らしかったです。

5/17(日)

ヴィラのりくら(7:20)=三本滝駐車場(1820m)7:35~7:55…シール装着ポイント(2100m)8:40~9:10…肩の小屋(2760m)11:50~12:10…朝日岳頂上直下(2930m)12:45…剣ヶ峰(3023m)13:10~13:35…剣ヶ峰~朝日岳コル(2970m)13:45~14:00ー滑走終了ポイント(2030m)15:00…三本滝駐車場(1820m)15:25=ヴィラのりくら15:45~16:30=調布駅21:45

 石黒さんが去年の記録を見ていてくださり、6:40 から朝食。こういうところが流石です。見習わなくては。
 順調に7:20に宿を出て三本滝駐車場へ車を走らせます。今日は朝からきれいな青空が見えています。駐車場に着くとアスファルト部分は満車、未舗装部分はまだまだ空いているという状況でした。準備をしてバス停へ。しかし大誤算。道路凍結のため始発便は運休とのこと。それを知った人たちは潔くゲレンデを登り始めています。潔くない私はリーダーの判断を待つことに。そしてリーダーは潔かった…。結局全員でゲレンデに取り付きました。
(ゲレンデをひたすら登る)
かもしかAコースは上級コースです。ブーツでの夏道歩きが特に苦手という赤坂とさんはどんどん遅れ、ますます小さく見えます。ゲレンデ外の急斜面を上がった2100mで再度合流し、そこからはシール登行です。朝日岳下の急斜面を避けるため肩の小屋から夏道を使う方針で、肩の小屋を目指すことになりました。肩の小屋到着はほぼ12時、ここで昼食となりました。その時3個目の反省点。お湯を沸かそうとして火を使ったのですが、枯れ草に燃え移ってしまいました。風が強くなかったので幸運にもすぐに消し止められましたが、本当に慢心していたと思います。後から思い出してもムズムズしてしまうようなきわどい出来事でした。
 昼食を済ませて再び出発します。ここからしばらくは板を担いで夏道歩き。肩の小屋周辺では雷鳥をたくさん見ることができ、嬉しかったです。夏道歩きは先行隊は藤澤さん、猪俣さん、佐々木。第二隊に守谷さん、赤坂ひさん。そしてしんがりの赤坂とさんを石黒さんが励ますという隊形。朝日岳直下のトラバースは少しだけ緊張したものの大きな難所はなく、無事に剣ヶ峰へ達しました。しんがり隊は剣ヶ峰へ登ってくる気力はないかと思っていましたが、無線で訊ねたら躊躇なく登るとの答え。13:30に全員揃って登頂を果たすことができました。最近思うのですが、登頂は一人よりもパーティーで登った時の方が喜びが大きいような気がしています。
 山頂で全員そろっての記念撮影を済ませ、いよいよ滑走の時間です。滑り出しは比較的急ですが怖さは感じない程度で、ついつい飛ばしてしまいます。斜度が少し緩んだところでは、今回やっと持って来られた一眼レフで写真撮影をさせてもらいました。
 ツアーコースから下は初日と同じ状況。15:25に三本滝駐車場に全員無事に下山しました。ヴィラのりくらで再びありがたい温泉にあずかり、新村の食堂(松花)で蕎麦ととろろご飯のセットにミニカツ丼を追加して満腹。非常に幸せな気分で帰京しました。
(2015/5/17 トラックデータ)
 個人的なことになりますが、今年はランドネ1年生としてのシーズンで、10個の山行に参加させていただきました。先輩方に助けていただいたり教えていただいてやっと登れるレベルですが、冬山の楽しさをたくさん感じることができました。今年はホワイトアウトに遭うようなこともなく、運に恵まれたと思います。怖さがあることをついつい忘れてしまうのですが、そこは肝に銘じていくようにしたいと思っています。
(佐々木 記)