2015年 1月白馬周辺山行報告

白馬周辺

山行概要

日程:2015年1月24日(土)、25日(日)
メンバー: 石黒(L)、藤澤(SL)、佐藤、中川(宿手配)、角田、佐々木(24日記録)、福原(25日記録)、赤坂裕、赤坂智(会計) (計9名)

1/23(金)

千歳船橋駅(20:30)~長野IC(24:00)~十郎の湯(1:15)
記録者の佐々木としては昨シーズンの怪我以来はじめての本格山行であり、また会員としての初山行となることから期待と興奮に胸を膨らませて集合場所へと向かった。角田さんに乗せてもらい、福原さんを拾って関越へ。長野ICで24時を待ち、今回の前泊場所である飯森の十郎の湯へ到着。赤坂号と同時到着。石黒号は少し前に着いたようだった。部屋には布団があるとのことだったがあったのは枕と座布団と毛布。寝心地では寝袋組の勝利となった。風呂は1回ごとに別料金とのこと。2時過ぎ(?)まで比較的にぎやかに宴会をして就寝となった。

1/24(土)天狗原

十郎の湯(6:30)~栂池高原スキー場駐車場(7:00)~ゴンドラ乗車(8:10)~ゴンドラ頂上(8:30)~準備完了(8:50)~早大小屋(9:30)~天狗原(2200m)(11:00)~天狗原2120mピットチェック(12:00)~スキー場復帰(14:20)~栂池高原スキー場駐車場(14:40)~ラフォーレ倶楽部白馬八方泊

5:45頃起床し身支度。前夜から星が良く見えており快晴が予想される。栂池高原スキー場へ向かう車窓では朝日に染まる北アルプスの稜線に感動した。7:00に駐車場に入るとまだガラガラ。朝食を取り支度をしてリフト券売り場へは7:30頃に着いただろうか。ここでも人はまばら。今日は栂池からの入山者は多くないのかもしれない。移動式別荘へ泊まった佐藤さんもここで合流し、メンバーが揃った。
ゴンドラでスキー場トップへ向かい、快晴無風の絶好の山日和の中林道を天狗原へ向かっていく。雲ひとつなく真っ青な空に、心も軽くなる。天狗原手前のやや急な斜面では石黒リーダーが先行トレースを無視して絶妙のジグを切って行く。斜度と距離のバランスが本当に絶妙で惚れ惚れしてしまう。そうして順調に天狗原へ到着した。目の前には白馬乗鞍の大斜面が見えている。ここでメンバー全員で相談。果たして登るか否か。皆登りたい気持ちは持っていたようだが、木曜の降雨後の新雪(約20~30cm)の状態が心配だったのと、年始から相次いだ遭難で山スキーに注がれる目が厳しくなっている状況を踏まえ、登らないことで決定。白馬乗鞍はまたの機会の楽しみとなった。
時間に余裕ができたので少し高度を落とした斜面でピットチェックをしてみようということになった。自分にとっては去年の2月に講習で学んだことを復習する良い機会となった。初心者なのでデータの信憑性は薄いが、せっかく調査したし勉強にもなるので記録しておこうと思う。
日付:20150124 時刻:1200 場所:栂池天狗原 標高:2120m 気温:データ無し
天候:CLR(快晴) 風:L(1~7m) 降水:NIL(なし) 積雪:240cm+
風が吹き付ける場所で観測したため、新雪はなし。0~130cmはおおよそ硬度Pの正構造。気になるポイントは↓30cmのクラスと(恐らく木曜の降雨が凍結)、↓50cmのやや柔らかい層(1F+)、↓80cmの硬度Kの層(氷板?)。コンプレッションテストの結果はCTH27、↓80cm SC。本当はもう1回やりたかったが他の2チームはすでに終えていて待たせてしまう感じだったのと他チームも安定という評価だったので、1回で終了し滑走へ移った。モイストなパウダーで悪くない。スキーが走る雪で、1950m付近まであっという間に到着し、2本目へ向けて登り返しとなった。2本目は北へトラバースし、違うラインを落とした。ここが雪のたまりやすい地形内だったようで、1本目よりもパウダー感を楽しめた。ビデオも撮影し、夜の宴会のネタもできた。成蹊小屋あたりからは不安いっぱいのトップを滑った。途中もっと地形図を確認できる余裕があったら良かったが…
とにかくこの日は天気に恵まれ、何よりも安全に降りるという目標を達成したのだからすばらしい山行だったと言えると思う。天狗原と言うとお手軽コースではあるが、私にとっては心に残る山行だった。
宿泊先であるラフォーレは部屋がすばらしく快適で広く、宴会にはもってこいという感じ。夕食無しの安いプランがあるようなので、次回はそうして好きなものを食べに出かけるのも良いかもしれない。
(佐々木 記)

25日(日)裏鵯峰コース

栂池高原スキー場ゴンドラリフト終点栂の森1560m(9:30)→早大小屋(10:05)→鵯西峰1930m(10:45)→コル1450m(11:30-11:55)→若栗の頭1598m(12:35)→黒川沢堰堤(13:15)→白馬乗鞍スキー場(13:25)
今日は岳人最新号にも掲載された裏鵯峰コース。静かな白銀の世界に楽しいツアーの期待が高まる。駐車の車に10cm程度の積雪で、昨日より気温が上がる曇り空の朝、ラフォーレを8:00出発。8:30すぎに栂池高原スキー場に全員合流。
定例のビーコンチェック、ルート確認を終え、藤澤さんリードで、ゴンドラリフト終点の栂の森から早大小屋を経由し急斜面を鵯西峰へ登る。
昨夜の新雪は30cmくらいか、雪質も安定している様子。この頃には稜線に青空が見え山スキー日和である。

1930mトップから鵯峰を南東に見る尾根がドロップポイント。出だしのみ急斜面だが、100mほど滑降し1800mまで降りると緩くなる。新雪がフアフアといい感じ!親沢の沢筋沿いにコル(1460m)まで滑って短い昼食となる。
ここから再びシール登行。地形を確認しながら先行トレースに沿って登る。尾根を上下して到着したピークが若栗の頭(1598m)。ここから黒川沢出合へ500m近い滑降が本日のメインイベントである。先頭者が下に豆粒ほどに見える30度を超える斜面を、皆さんうまく滑っていくのに感心しながら、転倒しないぞとチャレンジした。下りきると滑りヘタが故に足がパンパンに。黒川沢出合に合流する個所は崖状の急斜面になっており板を脱いで5mほどを下る。有名な堰堤のスリットをくぐって13:25に白馬乗鞍スキー場に到着。白馬アルプスホテル駐車場角の停留所にて、13:40発のシャトルバス(500円)で栂池まで戻った。次のシャトルバスは2時間後だったのでジャストタイミングで下山したことになる。
ビンディングが不調だったにもかかわらず、よき判断をしてもらった石黒リーダーとすばらしい仲間、そしてお天道様に感謝。
(福原記)

(リーダーから、備忘録)
初日の天狗原の斜面は南向きで、これまであまり雪質に恵まれたことがありませんでしたが、今回は晴天でも気温が低かったためかかなり快適でした。
ウラ鵯は3年連続のコースですが、今年が一番雪質に恵まれました。鵯峰からはこれまでより南側(スキーヤーズライト)のコースを滑りましたが、傾斜が適度で良いコース取りになったと思います。若栗の頭の先の少し降りたところから滑り始めましたが、ほほノートラック、適度な急傾斜、良質なパウダーで最高に楽しめました。
白馬乗鞍スキー場(アルプスホテル)から栂池高原スキー場までのシャトルバス(こなゆき号)は有料で500円。午後の便は13:40,15:40,17:40発の3便で3/22まで(2015年度、要確認)。乗り遅れた場合は歩いて戻ることも可能。 (石黒記)