深井さんの車で入広瀬村の音松荘に入る。軽く宴会をして就寝。
6時起床。宿の朝食を食べ、浅草山荘へ移動する。山荘に駐車の旨を伝え、支度をして出発。気温が低く雪面が硬い。かすかにスノーシューのトレースがある。最初は沢筋を上り標高600mを越えた辺りで左の尾根に乗る。左後方には守門岳らしき山が見えてくる。やがて1150mを超えると雪面一面に針状の霜らしきものが現れる。樹林がまばらになるが山頂ははるか彼方に霞んでいる。左には浅草岳への尾根が見えかなりの人が上っている。標高1300mを超えると山頂がはっきりしだす。やがて雪面から顔を出している木々は樹氷状になる。山頂付近のみガスがかかっているようで、上りやすいルートの判断に迷うが、右側から回り込み山頂に到達する。
シールを外し滑走開始。滑り出す前は少し視界があったが、少しの間に全体的にガスがかかる。左から回り込み山頂直下の急斜面をプチ樹氷を避けながら滑り降り、その後は尾根をたどる。1160mで一休み。ガスがかかっているのは山頂のみでそれ以外の視界は良好だ。
途中の少ピークを左側から巻く。小さな雪庇を超えるのに少し苦労する。やがて雪も重くグサグサになる。まばらに生えている小さな木々を交わしながら滑る。往路で使った谷筋を滑り降り、斜面が緩やかになると浅草山荘が見えてきて、滑走終了。
早々と宿に戻りゆっくりくつろぐ。宿泊者のほとんどは明日の「浅草岳スキーツアー」に参加するようで、夕食前に主催者側からの説明があった。
標高1300m地点付近
(GPSログ 赤:上り、緑:下り)
朝食後、荷物をまとめて出発。カーナビの案内通り進んだら、除雪がまだで通行止め。幹線道路に戻り登山口に到着。予定時間前の到着でロスは10分程度ですんだ。除雪最終地点は既に数十台の車の列。最後尾に駐車する。
除雪最終点からシールを着けて歩く。守門大岳への橋を渡らず林道を右に進む。林道を外れ猿倉山への取付きで一休み。まだ気温が上がらず雪面は硬い。ここでクトーを着ける。クトーを忘れた深井さんは日当たりのよい左の斜面を上る。尾根に出て一休み。緩い尾根をやや下り沢を渡り、次のピークへの急斜面を上る。891.9PKを超えると尾根がかなり狭くなる。狭く急な尾根を進む。先行スノーシューのトレースがあり少しは安心できるが、短いが急な下りがいくつもあり、尾根から落ちないよう気が抜けない。この調子が山頂まで続くことを考えるとかなり気がめいる。右のオカバミ沢を滑った記録はあるもののどこまで沢が埋まっているか、上部の滝をどのように迂回するかを考えながら上る。1080m付近の急斜面手前で休憩。帰りはこの辺から沢に滑り込めると良いのではと相談がほぼまとまる。斜面を上って行くと尾根が広くなる。視界が広がり左に大岳の山頂が確認できるようになる。大岳の雪庇がはっきりし、多くの登山者がいる。後で分かったが地元のスキー場主催の大雪庇ツアーが開催されていたようだ。しばらくして大岳からのルートと合流し1436PKの少し手前で上り終了とする。
ゆっくり支度をして滑走開始。雪面もほどほど固く広い尾根を快適に滑走する。急斜面の樹林帯を滑り、上りでポイントを決めた1080mに到着。ここから沢に入る。雪が柔らかくターンに苦労する。沢床をしばらく滑るが、標高820m付近で沢が割れており、左岸はかなり急で滑落すると沢の中。右岸は上にルートを取らないと越すことができそうにない。右の尾根は広範囲で雪庇が張り出しているが、雪庇の切れ目があるので、その側のヤドリギを目標に上り返すことにする。シールで上ってみるとかなりの急斜面。キックターンしやすい所を見つけ慎重なキックターンを何度か繰り返す。尾根直下で下りの登山者と目が合う。何とか尾根に上がりシールを外す。我々が上ってきた沢の下では後から滑ってきたボーダーが休憩していた。
880mのピークを右側から大きく巻いてトラバースする。途中、深井さんのTLTビンディングのヒールピースが壊れ、踵が固定できなくなる。山中での修理は不可能で、その後
ヒールフリーで滑る。猿倉山のコルを越え、急斜面を滑り降り林道に出る。林道を小一時間滑り車に到着し終了。
駐車スペースは大混雑だったが、ほとんどが大岳に向かったようで。我々のコースは数人しかおらず、比較的静かな山スキーを楽しむことができた。大岳の雪庇を見るのにはよいコースである。
青雲岳から見た大岳
(GPSログ 赤:上り、緑:下り)
(藤澤 記)