2017年1月 湯殿山 山行報告

1月8日(日)

志津除雪最終地点(720m)0900 〜 湯殿山南東尾稜線(1300m)1140〜滑走〜登り返し〜南東尾根(1320m)1240〜ブス沼東側〜カワクルミ沼〜志津除雪最終地点(720m)1410


参加者 : 室岡(L・食担)、藤澤(SL)、深井(1月9日記録)、新保(配車、会計)、赤坂と、赤坂ひ(1月8日記録)、布原(ゲスト)、中野(ゲスト)、中山(ゲスト)

2泊3日で葉山月山として計画されたが、葉山の雪不足により1日短縮されて1泊2日で湯殿山・月山姥沢の山スキーを行った。この山行は、室岡リーダーの恒例会山行として定着しており、藤澤さんと赤坂?2は、4年連続の皆勤参加である。
 東京組は、新保車と赤坂車に分乗して7日午後6時ころに東京を出発して8日午前0時過ぎに寒河江SAで合流した。東京組が全員揃ったところで軽く飲んでから就寝。
 同日午前8時に道の駅にしかわで東北組(室岡さん、布原さん)と中野さんとも合流して志津に向かう。風もなく穏やかであり、この時期にしては暖かい。山にはガスがかかるが、回復基調の天気予報であった。昨年同様に寡雪であったが、それでも年末に行った越後や白馬に比べて志津あたりの雪は多い。この日は、室岡リーダーの判断により湯殿山に行くことになった。湯殿山といえば、石跳川に架かる約10メートルほどの細い恐怖の木橋(いわゆる「大泪橋」)を思い出して戦慄したが、今回、恐怖の細木橋を通らないでネイチャーセンター手前の国道の橋を渡るルートで行くということで安堵した。
 さて、出発。東京組は、シール装着やらの準備に手間取り、東北組が先行して出発。その後、合流して順調にシール登行する。幅が広くしっかりした国道の橋を順調に渡り、緩くシール登行していく。段々とガスが晴れてきて森林限界を超えて稜線が見えてくるあたりでは青空になった。この日、志津の除雪最終地点にはおそらく30台以上の車が駐車しており、相当な人数が山に入ったと思われるが、湯殿山の方面には少なく室岡パーティーの先行者は、単独の方が1名いるだけであった。ほとんどの人が月山姥沢に行った模様。
 いつもなら強風により森林限界も超えられないが、この日は晴天に加え風もなく順調に稜線にたどり着き、湯殿山の山頂に連なる稜線や東面、さらには反対側の南方面には朝日岳連峰の大展望を楽しむ。湯殿山の山頂から広がる東面は真っ白であり、小アラスカのような風景であり滑降の意欲をそそられた。稜線でシールを脱着して一本滑降した。雪は風の影響のせいか上部には硬いところがあったが、十分に滑走を楽しめる薄パウダーであった。雪質が変わることを期待して登り返して滑走ラインを変えてみたが、あまり変わらず沢筋ルートも藪が険しく適度な樹間のあるブス沼方面に滑降する。そして、カワクルミ沼あたりで起伏のある平坦地形となり、シール派と滑走派に別れておのおのが進み、無事に志津の除雪最終地点に戻った。後ろを振り返ると、遙か後方に湯殿山が見えてスキーの機動力に感じ入ったものである。その後、柳川温泉奥おおえの自炊宿に移動して温泉と宴会を楽しんだ。この自炊宿は、建物が新しく清潔であり、この時期に宿泊する方がほとんどおらずこの日も室岡パーティーの貸切り宿となった。宴会と朝食の食担までお引き受け下さった室岡さんがご準備された豊富なおつまみと鍋でお酒と会話が進み、赤坂ひは、珍しく早々に沈没し、そのまま朝まで熟睡した。室岡さん、山行リーダーのみならず食担までありがとうございます。
(赤坂ひ 記)

1月9日(月)

志津除雪最終地点(720m)0915 … 電線コース(1040m)1020〜1035…姥沢小屋(1200m) 1120…姥沢ボウル上部(1370m)1200〜1220−石跳川上部(990m)1250〜1310−志津除雪最終地点(720m)1400

参加者 : 室岡(L・食担)、藤澤(SL)、深井(1月9日記録)、新保(配車、会計)、赤坂と、赤坂ひ(1月8日記録)、布原(ゲスト)、中野(ゲスト)、中山(ゲスト)

 昨夜遅くから降り始めた湿り雪は、朝にはみぞれになっていた。朝方はずいぶん除雪車が走っていたが、思ったほど積もってはいない。5時半に起きて、室岡さんを中心に朝食の用意。焼き鮭や納豆などのおいしい朝ごはん、皆ついつい食べ過ぎてしまい、風呂に入り出遅れた人はご飯のお代りができなかったとか(笑)。
 志津の集落へ車を走らせると、みぞれは上がり曇り空になっていた。昨日より駐車台数は少ない。ここまで登ってくると、雪の状態も思いのほか良い。昨日までの雪面の上に湿り雪が20cmほど積もっている。気温が高い中、少し汗をかきながら、電線コースを登る。布原さんが先頭で、適度な斜度を快調に引いてくれる。ところが、電線コースから道路に出た所(1040m)で、布原さんは所用でリタイア。帰り際に布原さんから、クラストの上の雪が崩れやすいので注意との無線が入る。
 11時に姥沢駐車場に着く。この辺も昨日のメルトフリーズクラスト(1F)の上に20cmの新雪(F)が載っている。風の影響は無いのか、スラブにはなっておらず、クラストとの結合も悪くない。この辺りで何人かのスキーヤーとすれ違う。姥沢小屋から北西に1285の尾根に乗り、1370mまで登る。視界も良く無風なのでもっと上まで登れるが、帰りの都合もあるので、泣く泣くあきらめる(笑)。
 シールを取り、ここから滑る。スキーカットでも反応なし。快適にオープンバーンを滑降。皆気持ちよさそうだ。樹林帯に入ると藪がうるさくなり、右を探るが灌木が多く、左の姥沢ボウルの中に入る。例年より1m以上少ないとのことであるが、底はあるものの快適なパウダーを楽しむ。所々の藪を抜け、石跳川に降りる手前(990m)で小休止。ここではクラストの上に90cmの新雪が載っている。地面までは265cm、気温は1.5℃ある。
 ここからは石跳川添いをトラバース。所々に左斜面からのスラフ跡があり、不安定な時は気を付けないといけない場所だ。赤坂さん待望の小泪橋(布原命名、赤坂普及)も、昨年の再現とはならず、誰も落ちなかった。これもひとえに中野さんの献身的なフォローの賜物である。トラブルもなく、除雪最終地点に14時に無事到着。この頃雨になり、濡れずにちょうどよい時間であった。その後、道の駅にしかわで風呂に入り、蛙の子で蕎麦の予定であったが、蕎麦は休憩中になってしまい仕方なくここで解散となった。次回は風呂の前に蕎麦が良いかもしれない。
(深井 記)