2016年2月八甲田ガイドスキー 山行報告

2月1日(月)〜7日(日)

2日、3日は昨年と同じ様に其田さん(隊長)のガイド、4日〜6日は浜部さん。
毎日6時頃起床、45分頃から食事、8時45分頃フロント前に集合、9時にバスで出発してロープウエーで田茂萢岳に向かい山頂駅を10時頃ツアーに出発。
山頂より滑り始め大体12時前後に八甲田の周回道路に滑り降りバスに乗りロープウエー乗り場に着き食事、そして山頂に1時前後に集合し出発、周回道路に3時前後に着く、そしてバスにて酸ヶ湯温泉に、夕食は6時前後。
毎日この繰り返し。

天気は毎日小雪か曇、晴れたのは5日の午前中のみ、山頂付近は風速10〜19mの風、視界は30m、気温は零下12度位。
まず思ったのは山頂のこの天候では自分たちだけでは行けない、ガイドさんのお蔭でとても楽なスキーをさせて貰った。何しろ視界30m風速10mそして気温が零下12度では周りが見えず傾斜も分か寒くて地図を出す事もままならない。その点ガイドさんはスタスタ簡単に歩き出す、「見えなくとも勘で分かるんですか」と失礼にも聞いたら「勘じゃなくて分かるんです」と言われてしまった。

行ったコースはフォレストコース、銅像コース、八甲田温泉コース、元湯コース、鳴沢露営地コースで同じコースもあったが少しルートを替えるので同じ所を滑るのではない。
ただ残念だったのは帰りのバスの関係がありいくら専属ガイドと言っても一般客とまったく別方面には行けない事(同じ迎えのバスに乗る)。

雪は毎日降っているので周回道路に出る下部の樹林帯の中も快適なパウダーのツリーランであった。
私が気に入ったのは前岳の北東斜面、そこそこ斜度がある。先頭きって滑り大きく回転しようとしたら止まりかける、隊長が回らず真っ直ぐ滑るんだよと教えてくれた・・・こんな深雪は初めて!
真っ直ぐ滑ると左程スピードも出ず両足の荷重移動だけで回る!

深雪で転んだが動けない、雪に埋もれたストックのリングと雪に刺さった板の流れ止めが手足を押さえつけ磔状態、顔につけた覆面が雪と共に口を塞ぎ息が苦しい。少しづつ手を動かしストックを外し自由になった手で板を外しザックを下し自由になった。ガイドさんも昔誰もいない場所で穴に頭から落ち危なかったとの事。

遠くまでツアーは出来なかったが雪は大当たり。皆さんそれぞれ思い思いに楽しそうに滑っている。ほとんどが70代の爺さん婆さんなのに若者の様である。

2月5日の午後ツアーで赤坂さんが沢で転んだ、雪が柔らかく起き上がれない。
一人が手を引っ張り赤坂さんは二本のストックを雪面にさし立ち上がろうとした、体は起きたがストックが沢の雪穴に落ちてしまった、それも二本とも。雪面にはリングと同じ大きさの穴が開いている、覗き込むと下は深い。
ストックを強く雪面に突いたのでリングと同じ大きさの雪だけが沢の床迄落ちたのだろう。
沢の上の雪が脆い事が分かり私を残して直ぐにそこから離れる。腹這になり穴を覗き込むと下の方にストックが見える。2m下、少々苦労したが自分のストックを赤坂さんのリングに引っ掛け二本とも回収した(その晩お酒のお返しがありました)。

今回私の道具が古い事に気が付いた、板もビンディングも靴も。ガイドさんによると私のスキーは欠陥商品であると。硬くて且つ変なボーンが板についていて新雪の様に柔らかい雪で回転すると内側に曲り込み刺さると。

今迄はこんな深雪では滑っていないのでそんな実感はなかったのだが。確かに今回は刺さって転ぶ回数が激増した。
試しにレンタルで一部ロッカーのG3の板を履いたら転んだのは一回であった。それも沢筋で対岸の雪に突っ込んだからで通常の斜面での転倒ではない。新雪を滑るには板を買わないと駄目みたい、この年令で買換?

その後帰ってから探したが何処も彼処も希望の板の在庫が無い。来年の分を今から予約しないと買えない事が分かりました。スキー板を買うのではなく店から売って頂くんですね!

 今回の八甲田スキーでは私が暫くスキーから離れていたので久しぶりに再会した人が多く今回色々な情報が入って来た。以前ランドネが蔵王で助けた新井和也さんが死んだ事、藤城さんもクワンナイで・・・加齢や怪我や病気でスキーを止めた人。

人は何時死ぬか分からないし気力、体力が無くなるかもしれない。家族の介護で外出出来なくなるかもしれない。
今を楽しまないと後悔する、私も躊躇せずに何でもやろう。振り返ってあの時こうしておけば良かった、ああしておけば良かったと言わないよう前に進もう! スキー一式新しくするぞ!

(鈴木記)

7日ツアー最終日、中山さん、赤坂×2は、5日から参加。鈴木さんは、この日帰京。他の先輩の方々は、北海道へ転戦(タフだー!)。起床すると、それなりの降雪あり。ロープウェイ激混みで山頂駅には10:30着。ガイドの浜部さんに出発を促される。この日、元湯方面コース。ブナ林の雪が軽い。スキーが上手くなった気分になる。足並みが揃っており、どんどん下り、酸ヶ湯の他のツアーグループよりも早くバス地点に下れそうなので、横移動して美味しそうな斜面を目指す。午後も元湯コース。ラインを変えて美味しい斜面でした。これを書いているのは2月24日ですが、今期の降雪・積雪状況からしておそらく振り返ると、一番のパウダーになるかもしれないです。来年も行くぞ!八甲田。

(赤坂ひ記)


26日ツアー時の僅かな晴れ間の写真