東京組は赤坂車で浦和ICから東北道に乗り、寒河江SAで小宴会後仮眠する。昨年と違い積雪はない。
6:00に起床。準備して、待ち合わせ場所の道の駅西川に向かう。今朝方から降りだした湿り雪が数cm積もっている。布原さん、室岡さんが順次到着。久々に再会の挨拶を交わし、室岡車、赤坂車、2台で志津に向かう。山道に入ると積雪が確認できるが、所々ガードレールが見えている。
志津の除雪最終地点には既に10台程度が止まっていた。準備をして出発。トレースをたどって進む。ネイチャーセンターの道路案内板がかなり高い所にあり、積雪の少なさが分かる。小沢が埋まっておらず、40cm程度幅の小橋を渡る。赤坂ひさんが誤って足を滑らす。怪我などはないが、足が濡れたので、山行継続不可能になる。相談の結果、赤坂夫妻は引き返し温泉で靴を乾かし、残りのメンバーで山行継続することとなる。
20分程度行くと湯殿山方面との分岐があり、ここも沢が埋まっておらず、先ほどよりは長い小橋が顔を出している。明日はここを通らなければならない。しばらく進むと、突然トレースが消える。ラッセルを交代しながら進む。ブーツ下程度の深さだが、所々膝下ぐらいの深い所もある。
2回ほど休憩しながら進む。稜線近くになっても風はそんなに強くはない。姥沢標高1260m付近でもうひと登りする前に休憩するが、風が強くなってきたのでここまでとする。
南西方向に標高差250mほど滑る。さほど深くはないが底づきする新雪が気持ちよかった。滑り出しの20mほど下まで登り返す。南西に100m程滑り、左側にトラバースし、当初登ってきたルートを下る。積雪が少ないので、小枝がうるさく、小さなギャップもあり、やはり滑りにくいが、予想以上の新雪量だったので、結構快適だった。
志津で赤坂夫妻と合流し、室岡さんが手配してくれた柳川温泉に向かう。
宿は真新しく、共有スペースに囲炉裏やテーブルもあり、温泉もかすかに硫黄の匂いがし、快適だった。室岡さんが準備してくれたつまみやしゃぶしゃぶを食べながら、ビール・日本酒を飲み、1日が終わる。
(藤澤 記)
宿の温泉に浸かり7:00朝食。温泉の入浴は、6:30からであるが、奥おおえの集落の方々が早朝にかかわらず大勢入浴されており、温泉は、賑やかであった。朝食は、室岡リーダーの計らいで美味しくいただきました。8:00宿発。里に下りると、雪からみぞれに変わり、西川方面に近づくと、雪に変わった。志津の除雪最終地点には駐車している車両があふれていた。赤坂ひは、苦手な縦列駐車を行う。
本日の核心部は、「泪橋」である。石跳川にかかる長さ10m弱、幅80pくらいの橋であるが、手摺りはない。橋のたもとが急勾配の圧雪された滑走面になっているばかりか、中途半端な積雪(例年は沢が埋まる。)が橋の位置をわかりづらいものとしているため、特に、雪面から橋へ第1歩を踏み出す際に、踏み抜くおそれがある恐怖の橋である。室岡パーティーでは、この恐怖の橋を「泪橋」(なみだばし※あしたのジョー)と呼ぶことにしたのである。前日に赤坂ひがドボンした橋は、泪橋より下流にあり、橋も小さいことから、「小泪橋」と呼ぶ。写真の橋が小泪橋。この日は、「小泪橋」を難なくクリアー。
さて、「泪橋」。まずは、地元の布原さんが先頭となり、順次、板を渡す。布原さん、室岡さん、藤澤さんの順番で三者は問題なく対岸に渡り、赤坂ひの番。藤澤さんが見守り担当。赤坂ひは、藤澤さんから足の置き場の指示を受けながら、のろのろとバックステップで橋の上に立ちなんとか対岸に。後ろ向きから橋への踏みだしが怖い。赤坂とも熱いエールを梃子にして無事に対岸へ。いやはや帰りも思いやられるが、とりあえずパウダーを期待して前に進む。
出発が遅かったおかげか、ラッセルなしで先行トレースを順調に登る。樹林帯を抜けた1255mあたりで風が強くなり、シールを外して滑降することとする。ピットチェックする。積雪は安定しているようであり、3mもあった。暖冬小雪と言われながらさすが月山である。
滑降開始。雪は良い。今シーズン初パウダーを喰らう。沢状地形を100m弱くらい滑り、沢下に藪が出ていることから、東側の尾根に登返すこととする。1235mあたりから滑降。滑降前、最新モデルのビンディングの履き方に苦労しているメンバーがいた。とにかくビンディングは、谷足から履きましょう(笑)。
樹林帯のパウダーは、最高である。シーズン最初であるのか、メンバーの中で流れ止めが外れて板を消失するというアクシデントもあった。板が雪面に埋まった痕跡もなかったことから、一瞬、メンバー全員に重々しい空気となったが、メンバー紅一点の機転(?)により時間を要することなく、板は発見された。流れ止めの結び目は、チェックしましょう(笑)。
帰りの「泪橋」は、渋滞。赤坂ひは、大勢の方から叱咤激励を受け、無事に対岸へ。トレースを下り、15:10に志津へ戻る。布原さんの定宿である「仙臺屋」の温泉に浸かり、冷えた体を温める。その後、西川のレトロなそば屋さんへ。汁鍋とハットを堪能する。明日も休みなので、道の駅でテン泊という話も出たが、渋滞もないだろうということで理性的に帰京する。そして、渋滞もほとんどなく午前0時まえに自宅着。
小雪と言われながらも楽しい山スキーでした。室岡さん、布原さんの東北組の方々、宿の予約及び食事ご準備などなど諸々ありがとう御座いました。東京組にアクシデントが多かったですが、懲りずに今後ともよろしくお願いします。
(赤坂ひ記)
GPS トラック図