オリジナルの計画は宝川温泉から雨立山経由で布引山に登り、ナルミズ沢に滑り込んで テント泊の予定であったが、週末の天気予報がずっと悪く、直前にかろうじて土曜日の予報のみ好転したため、日帰りで宝川温泉から布引山をピストンする計画に変更した。
全員 野村車に拾って頂き、宝川温泉のすぐ先の除雪の終点でテント泊。気温が高く アスファルトが解けた雪で濡れていたが テントを張って軽く宴会して就寝。
6時に起床し、支度をしてすぐに出発。どんよりした曇りの中 岩魚沢の手前まで1時間ほど林道をシールで歩いた。林道に雪が無い事を心配したが、部分的に少ない所があった以外は問題なし。雪を被った建物がある岩魚沢の手前から 守谷さん先頭で尾根を登り始める。しばらくは杉林の中のゆるい登り。先週末あたり入ったと思われるスキーやスノーシューのトレースがあちこちにあった。斜度がゆるいため 中々高度をかせげない。
登るにつれ、ガスが下がってきており嫌な予感。
雨立山手前の標高1400mあたりで急に雨が降り始め、風も吹き始めた。この時点で敗退も考えたが、行動できない程ではないのでしばらく行動しながら様子を見る事にする。幸い雨は すぐに小降りになったので雨立山まで登ったが、風が少し強く ガスで視界も20m程度しかないので この先 布引山まで行っても、ナルミズ沢を見る事もできないだろうという事で ここから戻る事にする。視界が悪く、途中で一度はぐれかかったりしたが無線で連絡を取り合って合流し、以後 離れないように気をつけながら滑る。雪面は柔らかく割りと滑りやすいが、下部の杉林の中は杉が密で少し大変だった。
途中 滑ってくる別のパーティーと遭遇したが、下部の杉林の中で仲間とはぐれてしまった様だった。あっという間に林道まで降りて一息。林道まで降りたら天気が良くなると思ったが霧雨のような雨が止む事はなかった。
帰りの林道は微妙な下りで、スキーを滑らせる事ができて行きよりは短い時間でスタート地点に戻れた。時間も早いので宝川温泉にゆっくりつかってから帰宅の途についたが、予報と違って群馬県内はずっと雨だった。
天候に翻弄され、さえない山行になってしまったが、あの予報で日帰りでも山に入れたので良しとするしかない。ナルミズ沢の滑走と周辺の山スキーは来シーズンの宿題となった。
(上林 記)