藤澤車と阿部車2台に分乗し湯沢IC24時以降にでる計画で向かった。
湯沢健康ランドで前泊である。一風呂浴びて、営業が終了している食堂に集合。
なんと、猪俣さんからシャンパンとケーキの差し入れで小生のサプライズ誕生会となった。50代最後だ〜。
朝、集合時間に1名足りない。荷物はあるが、風呂、他の部屋にも居ない。30分以上探してやっと見つけ出す。雪崩ならとっくにアウトである。
予報では雨であったが、所どころに青空が見える天候ではあるが、気温は低い。学校前の駐車場には既に5,6台の車が駐車している。シールを装着して出発。
別荘前の道路もアイスバーンであるが、雪が繋がっており直ぐにシール歩き出す。
猪俣さんを先頭に快適に登るが、雪は堅い。ヤカイ沢から離れ尾根に向かう為1300mあたりでクトーを装着。前を行く、単独ボーダーがそのまま沢沿いを登っている。余程熟知しているのか、無謀なのか?
ここからは、佐々木さんをトップに登りだす。1650mくらいからヴォルフさんトップ。カチカチの雪面を直登に近い角度で登っている。佐々木さん、猪俣さんと続いている。小生は、危険性を感じクライミングサポートの高さを落とし角度も落として登る。風が吹き抜ける地形なのか、風が強くなりガスって来た。先行組がガリガリ、ザザザと音を伴って滑って降りてきている。
先行組は、ヤカイ沢で無く尾根伝いを降りてきており、楽しい滑りは出来そうにないことが予想され登るか敗退かを協議する。雪面の堅さ、天気予報、現場のガスの状況から此処でストップ。シールを剥がし、滑走モードにするが滑り出しは横滑りで安全はポイントへ移動。 登ったルート付近を滑る。樹林帯に入るとそこそこの雪質も残っていた、各自思い思いに1300m付近まで滑走しティータイム。
クトー談義となり、ヴォルフさんのクトーが数百円の投資でクライミングサポートが上がっていても雪面に食い込む仕掛けになっていた。秋葉原のオーディオ部品で作れるようで優れものである。
登り返すか、温泉かで論議したがまだ昼前であり登り返して滑ることに決定した。だいぶ雪も柔らかくなり1500mくらいまで登り、東側の雪質など確認するが、先程のルートの方が良いとなりまた、1300mくらいまで滑り集合する。
最後の緩斜面であり、順番に滑り出す。佐々木さんが華麗なロングターンの滑降で、高度差150mくらいでストップ。二番手の阿部が飛び出し、最初のターン。雪が重く、なかなか曲がれない。あれれ、、、。と思った瞬間左足が内側に曲がった。 転倒し左足に痛みを感じる。リーダーにスキーを外してもらい、膝を揉みしばらく様子を見る。自分では、滑れると判断し滑り出すが右にターンするときにまた、痛みを感じここからは皆さんに均してもらった雪面を横滑りで少しずつ高度を下げていった。
滑るよりも歩いた方が良さそうなのでツボ足で歩くが、朝方と違い深みにはまる。最終的にはシールを付け、ヴォルフさん特製のクトーで歩いた。除雪最終地点まで、車を乗り入れてもらい乗車した。車で待っていた佐々木さんが丁度戻ったガイドツアーの状況を聞いたら、頂上を踏みヤカイ沢を滑ったとの事。健康ランドでの捜索が1時間以上要していれば、雪面も柔らかく頂上も狙えたかもとの、たらればの会話をしながら本日の宿、苗場スキー場前のわらびに向かった。わらびはヴォルフさんが予約してくれたが、外観よりも内部は充実しており感じの良い女将さんであった。
(阿部 記)
朝起きると湿雪が降っている。予報は回復傾向なので、相談の上入山するとにする。宿の朝食も家庭的で美味しくいただいた。
帰宅する阿部さんと別れを告げ、二居の登山口に向かう。二居郵便局の辺りから山道に入り、上って行くとやがて道路は雪で覆われる。駐車スペースに1.5台分ぐらいの空きがあり停めることができた。
ビーコンチェックをし、雪がちらつく中、トレースのある林道を進む。やがて先行トレースは、林道を道なりに右に曲がるが、我々は真っ直ぐ進む。小さな沢を越えてから地王堂川の右岸に緩やかに降る。しばらく進み、渡りやすいところで左岸に移り、標高1220mぐらいで右の尾根に取り付く。やや急な斜面を上り、斜度の緩いところで一休み。
ここから斜度はかなり急になる。最初尾根の上を上るが、斜度が急な上に樹木もないので、少し尾根を外した疎林帯を樹木の上側でキックターンをしながら慎重に上る。ほどなく稜線に出ると、尾根筋にトレースがあった。小休止して緩やかな尾根を進む。日白山直下で急になるが、シールでなんとか直登できるぐらいの斜度だ。
山頂でシールを外す。一瞬ガスが晴れ、この先の小ピークの左に雪庇が確認できた。最短ルートの左側から巻く予定だったが、右側から巻くことにする。
2つ目の小ピーク(1519PK)を過ぎた辺りで、単独歩行者とスレ違う。二居峠から来たとの事。東谷山手前の鞍部でシールを付ける。視界の悪い中、細い尾根を上るが、特に危ないところはない。20mほど上ると東谷山山頂に到着。ここは南北に長いので、ドロップポイントの北端まで行き、シールを外しながら休憩する。日も差しかなり暖かく快適だが、残念ながら周りの山は見えない。先行者のトレースがあり、貝掛温泉方面に続いている。
西北西の急斜面に滑走を開始する。ガスで視界がよくない。一人ずつ、無線とホイッスルで位置を確認しながら滑る。所々、表層の数cm程度が崩れるが、大きく崩れる事はない。これを4、5回ほど繰り返し、斜度がやや緩やかになったので順次間隔を開けて滑る。やがて、雪質が変わり、突然減速となる、いわゆるストップ雪になる。登山道をかすめ、国道下のトンネルをくぐり、程なく貝掛温泉のバス停に到着した。
安全に滑り降りたことを喜び合い、バスの時間を確認すると、次の便まで40分近くある。しばらくして運良く通りかかった苗場帰りのタクシーを拾うことができ、二居まで戻った。
宿場の湯で汗を流し、帰路につく。
今回、日白山北西面の滑走は時間の関係でできなかったが、よさそうな斜面で、この次は是非滑ってみたいものだ。
(藤澤 記)