2015年2月 小日向山・一ノ背髪 山行報告

2月21日(土) 天候:晴れ

二股8:00−1244b標高点9:30〜45−1508b峰鞍部10:30〜45−南尾根合流11:15〜20−1710b付近11:15〜20−小日向山12:10〜55−直下12:55〜13:15−1340b付近14:05〜25−林道14:40−二俣15:10

 前夜、2台の車でそれぞれ中央道・関越上信越道経由で岩岳の民宿へ向かう。
途中、石黒車は鍋倉山行の上林パアティ阿部車と遭遇して湯の丸SAで交流。偶然ってあるものだ。いける口の石黒車が先着で、お決まりのミニ宴会をしているうちに木村車が到着してAM2時に就寝。

 朝から好天。気合いで起きて二股へ向かう。駐車スペースを心配していたが橋の手前に2台停められるところを確保できた。小日向山には過去に猿倉への林道を使って中山沢からと南面の発電所からの2回登っているが、今回は二股から直接上る尾根を登路にすることになった。
 林道の1段上にある尾根への取り付きが急で少々手こずる。先行トレースはなく、雪面が固いので早々にクトーを装着した。地形図通りの急登を、ジグをきってこなすと1ピッチで送水管上部の開口部に出る。その上は若干傾斜が緩み、取りつきから1244b標高点までの標高差400bを、休憩込みで1時間半となかなかいいペースで登る。雪は軟らかくくるぶしほどもぐるようになりクトーを外した。1244b標高点から先は緩やかな稜線となり、せり上がってくる景色に歓声を上げながら進む。1508bピークとの鞍部で休んでいると、ピークから10人ほどのガイドツアーが下りて来た。
下山の林道途中で取りつきがわかるだろうと上りのルートは確認しなかった。その先、ガイドツアーが先行するも、わずかで追い越し1660bで発電所からの尾根を合わせ北上する。気温がぐんぐん上がり、重い雪がスキーの上に乗り足枷となる。1710bで尾根は西に方向を変え、頂上までの標高差200bがすぐに見えて遠かった。トップでたどり着いた頂は360度の大展望で、まさにザ・デイを実感する景色の中、大休止をとる。
 
 一応ピットチェックを試みたが、すぐ硬い層になり深くは掘れず早々に終了。一段下がったところから北東尾根に入るガイドツアーを避けて、北北東の尾根を降りることにした。
尾根上はガタガタですぐに細くなりそうなので、西側に下って北面に入ることにすると快適なパウダーが待っていた。1650b付近まで下って、この先降りていけば中山沢まで下れそうではあったが、ボール状の地形のため安全策をとってトラバースで尾根に戻ることにした。尾根に戻ると途端に雪は悪くなる。東側に北東の尾根が見えガイドツアーが降りているのが見え、さらに東進を決めた。間に沢があり、越せそうなところまで降りてから横断する。ガイドツアーは上り返しているところだった。1340b付近でようやく安全地帯となり休憩をとる。あとは林道目指して下るだけと思ったが、最後が側壁でなかなか降りられない。石黒さんの先導でようやく突破口がみつかり飛び降りた。林道を滑って二股に戻る。途中ガイドツアーの登り口を探したがみつけられなかった。二股は唐松や八方から下って来たと思われる外人で賑わっていた。



2月22日(日) 天候:晴れのち曇り

スキー場トップ9:35−一ノ背髪10:15〜28−八方沢出合11:30−     平川堰堤上12:00−HAKUBA47スキー場12:20

 当初は天狗岳から犬川に滑り込む計画だった。天気予報は前日の好天から一転して下り坂。午後には雨の予報となる。午前中天気が持ってくれることを祈って、木村車は白馬五竜スキー場に停め、一ノ背髪への転進の保険で石黒車はHakuba47スキー場のゲレンデに停めた。ゲレンデに着いた時はまだ日が差していて山々の展望もあった。リフト3本乗り継ぐはずが、最初のリフトはゴンドラが休止のときしか動かさないとのことで、やむなくゴンドラ利用となる。ゴンドラからリフトへの移動途中、新しいディアミールのビンディングが不調でスキーが外れた石黒さんが、転倒して肩を強打するアクシデントが発生する。
下山後肩が上がらなくなったというが、その時はそれほどとは知らずに山行を続行する。
 スキー場トップで待つ木村車の3人と合流した時は、すでに出発準備している大勢の人がいた。9時半過ぎのスタートで、途中前の10人ほどのパーティーを抜き40分で一ノ背髪に着く。八方の方向はまだ見えるが、すでに小遠見山や天狗岳はガスに包まれていた。この先天気が好転する見込みはないということで、協議の結果一ノ背髪を下ることになる。
 たくさんのトレースで荒れまくりの尾根をさっさと下降して、1780bから北西へ滑るといい雪が残っていた。高度が下がると徐々に雪が悪くなり、私の足前では悪戦苦闘となる。なんとか平川に降り立つと、堰堤前はかなり埋まっていて、今年の雪の多さが伺えた。
雪が緩む午後からはこの先の林道での雪崩の危険が一段と増すため、この先が本日の核心部と化している。左上を確認しながら間隔をあけて滑る。鈴木さんに続いて清水さんが行こうとしたら案の定スラフが落ちてきて思わず後ずさる場面もあった。ようやく最後の渡渉からスキー場の道路(と思った)に上がって歩きだすそこはスノーモービルのコースになっていてあわてて一段下の車道に降りた。木村車を回収後、十郎の湯で一浴。雨もぱらつきはじめて、天狗岳からの転進は正解と判明する。「いっぷく」で蕎麦屋の新規開拓をもくろむもすでに営業が終わっていて、結局いつものそば神に寄って締めくくりとする。

(猪俣 記)