2015年1月 月山姥沢・葉山山麓 山行報告

1月10日(土) 天候:雪(風強い)

志津温泉除雪最終地点(740m)9:20…920m付近10:55…姥沢ボールの南西(1290m)12:50〜13:10−石跳川(960m)13:30−14:15志津温泉除雪最終地点(740m)

 1月6日に低気圧が通過し、その後強い寒気が日本を覆いこの三連休も冬型が続くとの予報であった。東京組は、石黒車と赤坂車に分乗し前夜発、佐藤車は早めの出発でそれぞれ早朝温泉や朝寝を楽しんだ。仙台組は2台の車で7時45分に道の駅寒河江に全車が集合した。ここで、車を集約し3台の車に分乗し志津へ向かう。寒河江では小雪で積雪も少なかったが月山湖が近づくと急に積雪が増えてくる。単独で走行していた一台の車が見通しの良い直線で突然横滑りし始めアッという間に半回転し対向車線の側面の雪壁に突っ込んでしまった。スタッドレスタイヤは2年目とのことであったが雪道で過信は禁物、油断は大敵である。志津に近づくと風も強くなり時折地吹雪で前車も見えなくなる程であった。



 志津温泉の除雪最終地点は私達の車だけだった。ここは風が強く吹き抜け、弱気の声も出るがリーダーの行くとの一言で出発となる。ラッセルはブーツの高さほどであり交代でネイチャーセンターを目指し、センターの脇から緩い尾根を登る。地形が複雑で時折積雪が段差になっている。ブナの美しい森で風は穏やかであるが、上空は風が唸っている。姥沢の建物の下側を風を避けるように登り、姥沢ボールの南西1300m(1285mの尾根)に到着する。尾根上は風が強く、皆急ぎ滑走の準備をする。
 南西方向の石跳川に向けリーダーを先頭に滑走を開始する。樹間も疎らで快適な斜面の軽い新雪を気持ち良く滑る。アッという間に標高差約250mを滑り沢底まで降りる。天気も良くないことから登り返しはせず、石跳川沿いに下る。途中沢の開いている所をスノーブリッジで渡り、ネイチャーセンターから車道のトレースを駐車場へと戻った。
 道の駅寒河江で車を回収し宿へと向かう。途中河北町のひなの湯へ寄る。250円安い!
 きれいな施設でゆっくりと温まる。極楽、極楽。宿の「やまばと」は村山市の自然体験交流施設で、廃校になった学校を利用したもので、1泊2食で4800円と料金も安い。食事は地元の主婦の方が世話をしてくれ、たっぷりのみぞれ鍋で室岡さんが用意してくれたビールが多いにすすんだ。食事後は談話室で、沢で骨折しヘリで救出された話やスキーの帰りに車がスピンした話など多くの「ランドネの怖い話」でまたもや酒がすすんだ。

(佐藤な 記)
 


1月11日(日) 天候:雪

山ノ内集落林道終点(270m)8:50…450m付近9:50…927m地点12:00〜12:35−14:10山ノ内集落林道終点(730m)

 6時30分起床、 7時30分朝食、車の上に20cm以上の積雪がありまず雪かき、8時30分宿出発、駐車スペースが3〜4台程度と狭いことから今日は車2台に分乗し山ノ内集落の林道終点に到着する。先行者の車が1台止まっている。スキー靴を忘れる愚か者がいたが、布原さんの機転で事なきを得て出発する。
 今日は風も無く雪がしんしんと降っている。先行者のトレースを利用させてもらい林道を行く。昨日より中間着を一枚へらしたが、それでも直ぐに汗が出るほど暖かい。三枚平を過ぎ尾根への取り付き点で小休止、着衣を調整する。



 膝ほどのトレースが続き、時には急斜面で腿までのラッセルのはずだが先行者に追いつかない。ランドネ隊はシール不調などでピッチが上がらない。葉山から伸びる東尾根の927m地点に到着。先行者はすでに滑走している。計画ではもう少し登り150m位滑り降りて、登り返す予定であったが相談の結果今日はここまでとし滑走の準備をする。



 登りトレースのやや南側の東斜面を滑る。大きなブナの疎林を快適に滑る。下部へくると小さな沢状となり吹き溜まりで転倒すると一人では立ち上がれない。斜度がなくなると登りのトレースを使い林道終点へと戻った。
 宿の風呂は小さいとのことで、車で15分程のゆさ温泉(400円)で汗を流す。少し鉄分臭のする良い温泉だった。帰り道で足りなくなったお酒を購入。今夜はおいしい芋煮でまたまたお酒がすすんだ。                              
(佐藤な 記)



1月12日(月) 天候:晴れのち雪

山ノ内集落除雪最終地点(270m)8:20→三枚平(390m)9:20→460メートル杉林入口休憩地点(460m)9:50→680メートル休憩地点(680m)10:50→登行終了地点(835m)11:35/滑降開始11:50→山ノ内集落除雪最終地点(270m)12:40

 冬型の天気予報であったが、朝から晴れ間が見える。昨晩のいも煮を朝食でも食して出発する。
 除雪最終地点に到着すると、先行者はいない。昨日のトレースは、薄らと残っているだけで20〜30センチ程度の降雪があったようである。急斜面でのラッセルが厳しくなることが予想された。日が照っており暑く、初日昨日より薄着になる。





 三枚平あたりから風が出てきて雪が舞い始め、アウターを着た。標高460メートルの杉林の入口で休憩する。その後、段々と傾斜が増してくる。昨日より北寄りの斜面に取り付いたため、トレースの痕跡すら全くない。雪崩れの危険もある急斜面であり、スペーシングをしながら地元布原さんがルート工作して行く。標高680メートルあたりの平坦地で休憩中、後続の単独スキーヤーに追いつかれる。室岡リーダーによれば、昨年も山中で会っているそうだ。単独スキーヤー、藤澤さん、石黒さんが交代でラッセルして行く。標高835メートルあたりで登行を終えシールを外す。単独スキーヤーは、さらに上に行くようだった。風がそこそこあり、木の枝から積雪が落ちてくる。
 滑降は、ノートラックのパウダーを楽しむ。ところどころに硬いところがあったり、下部は、雪が重くなったりして若干名の転倒者も出たが、集合写真を撮影したりしながら林間を抜けて登りトレースに合流して無事に除雪最終地点に戻ることが出来た。
 そして、昨年、大好評であったゆざ温泉「あいかも会館」で温泉とそば(鴨つけ麺が絶品)を楽しみ解散となった。帰京は約400キロもあったが、赤坂車は、渋滞もなく20時半には無事に帰宅することが出来た。

 室岡リーダー、急斜面をラッセルした藤澤サブリーダーと石黒さん、他の参加者の皆様に大変お世話になり、良い雪を楽しませてもらいました。ありがとうございました。

(赤坂ひ 記)