2013年4月 越後駒ヶ岳 山行報告

4月20日(土) 天候:晴れ〜曇り〜雪

7:10 石抱橋〜8:10 柳沢〜10:00 道行山〜10:50 小倉山〜12:50、14:15 駒ノ小屋〜14:35 駒ヶ岳〜15:00 駒ノ小屋(泊)

 山スキーでは日帰りが一般的な越後駒ヶ岳だが、快適な駒ノ小屋に泊まって宴会、ついでに反対側のオツルミズ源頭を滑る計画とした。    道の駅「ゆのたに」で前泊し、翌朝シルバーライン入口に向かう。5時半過ぎに着いたところ既に20台ほどの車が並んでいた。きっちり6:00に開通。トンネル内の銀山平への分岐には特にゲート等はなかった。予定通り石抱橋手前に駐車。前日にも降雪があり、予想通り雪は多いようだ。
 川沿いのルートは意外と時間がかかるので最初から林道に上がる。約1時間で柳沢出合に到着。ここから本格的な登りになる。前回同様手前から2つめの尾根を登る。尾根の下部は狭くて急なので向かって左側の斜面を登り途中から尾根に戻る。1050m付近の傾斜が緩んだところで小休止。
今シーズン初めての無人小屋泊装備が重く感じられる。道行山手前の急斜面で雪が切れているのでスキーを担いで藪を登る。すぐに雪がつながりまたシールで登る。この先は適当に休憩しながら順調に進む。それでも駒ヶ岳ははるか彼方。まだまだ先は長い。



視界が良いので最後尾を藤澤さんにまかせて、各人マイペースで登る。ゲストの佐々木さんは好調だが、初めての重い荷物のためか守谷さんはかなりきつそうだ。今日中に小屋まで行けば良いのだから問題ないだろう。
 百草ノ池あたりからだんだん天気が悪くなってくる。先ほどまで暑かったのが嘘のよう。視界も悪くなってきたのでまとまって登る。小屋直下の急斜面はクラストしていてかなり厳しそうだ。滑落しても怪我をするようなところではないので、登り方はそれぞれにまかせる。石黒はシールで登ったが先行者のトレースがあったので見た目よりは楽だった。小屋に着く頃には吹雪になってきた。このまま下山することも考えたが、快適な小屋泊と宴会の誘惑に抗しきれず予定通り小屋に泊まることにする。
 ツルツルのちょっと危険な梯子を登って小屋に入る。幸い人も荷物もない。泊まり装備をデポし、壁に立てかけてあったスタイロフォームを敷いて寝場所を確保する。小屋内を探索すると一階に立派なバイオトイレを発見。夜中にあの梯子を降りなくて良いので安心した。まったり休んでいると小屋の外に出るのが嫌になってくる。個人的には駒ヶ岳に登ったこともあり、山頂に特にこだわりはなかったが、せっかくなので重い腰を上げて登ることにする。30分弱で山頂へ。視界は100mくらいでオツルミズ源頭は見えない。
記念写真を撮って早々に小屋に戻る。佐々木さんは登りも早いしスキーもうまい。モナカ雪をものともせずに滑っていく。小屋に戻って中に入ろうとしていると、年配者の大集団がツボ足で登ってきた。聞いてみると13人いるとのこと。とりあえず1階で寝るとのことだったので入れなかったら2階もどうぞと伝えて様子を見る。
 事前調整が不十分でアルコール類が飲みきれないほど豊富にあるので、各自が持ち寄った一品を肴にダラダラ飲みながら時間をつぶす。夕食は中川さんの”なんだか鍋”だが、作り方がぎこちなくて藤澤さん他に細かく指導を受けていた。夕食後も飲み続け、山中ではおとなしかった角田さんが絶好調。いつものように石黒は途中で寝てしまったが、あれだけあったお酒を全部飲んでしまったそうだ。


4月21日(日) 天候:曇り〜雪

9:30 駒ノ小屋〜小倉山〜11:25 道行山〜13:15 柳沢〜14:15 石抱橋

 夜半は心配になるほど風が強かったが、起きたときには収まっていた。ただ視界はかなり悪い。初めての斜面に視界不良時に入るのは無謀なのでオツルミズ源頭は今回はパス。一晩でかなり新雪が積もり季節外れのプチパウダーが楽しめた。降りるにしたがい視界は良くなってくる。
 尾根を降りるだけではつまらないので、小倉山手前で白沢源頭方向へ滑り、尾根沿いに登り返すことにする。藤澤さんが尾根から斜面に入ったところ表層の新雪がズレ落ちて、そのまま一緒に流されてしまった。ゆっくり流れているので、すぐに止まるかと思ったが、なかなか止まらずに目測で150mほどで停止。怪我はないと無線で連絡がありホッとする。石黒が藤澤さんのところまで降りて一緒に尾根まで登り返し、他のメンバーは尾根沿いに降りて合流することに決める。若干、行き違いもあったが小倉山の先で無事合流。春スキーという先入観で積雪状態を確認しないで斜面に入ったことを反省し今後の糧としたい。
 往路でスキーを脱いだ道行山先の急斜面は右側をトラバースして越えるつもりだったが、先頭の石黒が高度を下げすぎたので最後は登り返して尾根に戻った。この間も新雪と下のクラスト層の接合が悪く、足下から結構な規模で雪が落ちた。その後はモコモコだがそれなりに快適な雪を滑って柳沢出合へ。最後に佐藤さんが藪にはまり込んでスキーが抜けなくなる。3人がかりで救出したが本人には怪我はなかった。後は石抱橋まで往路を戻るだけ。時々登りもあるがシールを着けるほどではなかった。天候は回復しなかったが無事に到着。予定していたオツルミズ源頭はお預けになったが、快適な小屋に泊まって楽しい山行となった。

(石黒記)

備忘録
・ 駒ノ小屋は1泊2,000円。毛布、銀マット、スタイロフォームなど豊富にある。1階にペーパー付きのバイオトイレ有り。
・ 下山後の温泉は「ゆ〜パーク薬師」(700円)。近くに「そば処 薬師」。