木村車(木村、小見山)、阿部車(阿部×2、野村、中山)でオグナほたかスキー場の小見山さんの別荘へ。1時過ぎ到着。宴会後2時就寝。
A班
朝、6時半起床。各自の朝食を食べ、コーヒーを飲んでから、一旦、車を、西股沢の林道入り口に置きに行き、その後、全員で、オグナほたかスキー場へ。リフトを三本乗り継ぎ、1805mのリフト終点に9時頃到着。シールを付け、何人かはスキーアイゼンも取り付ける。B班と、前武尊で別れ、剣ヶ峰の横をトラバースし(急斜面の上部が気になるトラバースだ)、家の串を目指す。家の串は取り付きが若干登りにくいが上部は広く徐々に斜度も緩くなってくる。先行パーティもおり、また、ガイド付きの外人パーティなども登ってきていた。山頂から少し先の西股沢上部でシールを外し、いよいよ小見山さんを先頭に滑走開始、滑り出しは硬く、カリカリだ。が、少し下ったことろから、表面がわれ、足をとられる。三人とも苦労の連続。木村は、一発目に大転倒で、顔面制動・・・サングラスとゴーグルも、鼻と共に壊れる(涙、涙)。
ガイド付きの外人グループは、中ノ岳まで行ってそちらから滑り降りてきていたが、シュプールを見ると、全面がシュカブラ斜面ではないようだ。ルートを熟知しているガイドの目は確かだ。我々も、少しでも状態の良い雪を求めて、斜面を変えて滑り降りる。1700m付近を過ぎると、沢は狭くなり、1590mで滑走を切り上げ、南側の尾根に向かって上り返す。その後、尾根をトラバースしながら、稜線の先端に出ると、明るく開けた斜面に出た。そこからは、快適な(雪質を除けば・・)滑走が楽しめる。一本、南側の尾根を越え、沢に滑り込んだところで、沢が一本違い、荒砥沢に下りてきたことに気がつく。そこから、北側の尾根の1500mの尾根に向かって登り返し。どうも、一日に二つの沢を滑る企画に変わったようだ(一粒で二度美味しい山スキーか?)。
尾根から、西俣沢への斜面は、藪がうるさく、また、雪も余りよくないので快適とはいえない。沢に下りてからは、沢に沿っており、林道に出る。沢を渡って、数メートル登って、後は、ひたすら、林道入り口まで滑り降りるだけだ。途中、一箇所、沢を渡り返すところもあるが、特に問題はない。小見山さんによると、今年は、どうも雪が少ないとのことだ。デポしておいた車で(靴をデポし忘れ・・・・靴下で運転)、小見山宅へ帰り、B班と入れ替わりに、花咲の湯へ。
(木村記)
剣が峰のトラバース
西股沢上部
(西股沢トラック)
B班
雲ひとつない無風快晴の中、小見山さんを先頭に登りだす。通常ルートはリフト最終地点から尾根沿いで山頂に向かう方が多いが、小見山さんはいつも右側の沢沿いを先ずは目指す。
前日の雨と朝方の冷え込みで、表面の2〜3cmが固いブロック、その下はふかふかの雪が隠れている。荒砥沢(あらすみさわ)に淡い期待を抱いて登る。1時間弱で前武尊山頂上着。先に到着していたA班はB班の到着確認後西俣沢へ向かい出発。
シールを外し、剣が峰の下に移動する。荒砥沢の入り口は、更に固いブロックで覆われており、最中状態で初心者には滑れたものではない。登りで一緒だった単独行者は、既に登り返している。我々も、20mも下降せず十二沢へ移動することにする。剣が峰下部から前武尊山直下のコルへトラバース。途中で、家の串頂上直下を登り詰めている3人を確認。 燧ヶ岳、至仏山、会津駒が一望できこれだけでも目的達成である。
十二沢沿いに滑り込むが、固雪・新雪もどきと刻々と雪質が変わり、滑りの技術を試されている状況である。早々に滑りは諦め、リフトが見えない斜面で雪のテーブルを作り遅い昼食を取りつつ、まったりと過ごす。まさに春スキー状態であるが、木村さんのコーヒーが飲めなかった事が残念で仕方なかった。深雪ならやはり、1月後半から2月中旬が旬である事を改めて感じつつ、花咲の湯に向かった。
(阿部 記)
B班
夜は、小見山宅で「きりたんぽ鍋」に舌鼓をうち、また、大量に持ち込まれたアルコールを飲んで(多量に飲んだのはふたりだけのようだったが・・)、11時過ぎに就寝。(木村記)
昨日同様、6時半起床。昨日の鍋にうどんを入れて朝食。今日は、A,B合同の行動だが、阿部(ひ)さんは、昨日、捻った足の調子が悪いとのでスキー場に残るとのことだ。残りの5名で荒砥沢、十二沢を滑ることになる。ただし、昨日の荒砥沢の雪は最悪だったとのことで、現場で行動を決めることにする。天候は悪くなく、快晴ではないが、絹雲が掛かっているだけで、風もない。まぁ、絶好の山スキー日和か?前武尊の山頂手前を横切り、荒砥沢へ樹林を抜ける。沢上部で雪の状態を見るが、上部は、硬い斜面になっているので、1700m当たりまで滑り降りることに決定。が、硬いのは昨日同様、上部だけ。すぐにクラストした斜面に出くわし、悪戦苦闘。で、斜面を変え、東向きの斜面に移動すると何とか楽しめる斜面を滑ることが出来た。
沢が狭くなる手前で滑走を止め、上り返す。前武尊山頂の少し下で、昼食兼コーヒータイム。じっくり休んだ後、十二沢を滑る。今日は、沢を林道に出るまで滑ることにする。上部はかなり多数のスキーヤーボーダーが滑った後で、荒れているが、まぁ、すべりを何とか楽しめる程度ではあった。スキー場に戻る地点を過ぎ、狭い沢に入るとあとは、沢沿いに滑り降りるだけではあったが、山スキーらしき雰囲気は十二分に楽しめた。林道の橋に着くと、そこからは、のぼりの林道でスキー場に出ることが出来る。横着をして、シールをつけなかったので、皆、汗びっしょり。最後は、ゲレンデをトレーンで締めくくり山行を終える。
(木村 記)
(荒砥沢&十二沢トラック)
(個人的感想)
先ず、小生にとりましては想定外に有意義の山行でした。(快適な深雪を期待された皆さんにはゴメンナサイ。)
1. 西俣沢のルートはずれ
もともと、小生、方向音痴のケがあります。(緊張を保って、やっと人並……)このルートを何度も経験済み、ということで先行させていただきました。しかしながら、前半を終えて、登り返した後の再滑降で「油断と思い込み」により(木村さんから疑問を投げかけられつつも)、なんと尾根一つ隣の荒砥沢を降りてしまいました。
教訓1.油断大敵。滑降の初っ端は、現在位置と方向を十分確認してからにしよう。
教訓2.人の言には、謙虚に耳を傾けよう。
教訓3.山スキーで迷った時は、登り返しが一番の良策。
2.悪雪
表面クラスト・下フカフカで、こんなはずでは……
今後は、つとめて悪雪を選んで訓練に励むことにしよう。(好条件ばかり滑っていてはいつまでたってもうまくならない)
★スキーは奥が深いですね(だから面白い)。
3.余談
@ 今回も、野村さんと木村さんの絶妙のカケアイを存分に楽しませて頂きました。しばらくは、思い出し笑いにはまるかも知れません。
A 中山さんとは、初めてご一緒させていただきました。そばにいらっしゃるだけで周りがあたたかくなるようなお方ですね。今後とも、山スキーに限らず、機会がありましたらご一緒お願いします。ラ・ランドネにご復帰されますことに期待を込めて。
B 阿部さんご夫妻には、食事の支度から何やら大変お世話になりました。
ありがとうございました。
(小見山 記)