2010年3月 南会津 山行報告

3月19日(金)

 木村車と野村車に別れ東京と神奈川から出発し、道の駅「たじま」に到着する。小宴会後眠りにつく。

3月20日(土) 天候:晴れ

葭ヶ平スノーシェッド(830m)8:40…標高1210m付近9:45〜10:05…標高1510m付近10:50〜11:15…標高1790m付近12:05〜12:35…大戸沢岳(2089m)13:25〜14:05−1553mピーク14:50〜15:00−下大戸沢出合(960m)15:45−下大戸沢渡渉(870m)16:05〜16:20−葭ヶ平スノーシェッド(830m)16:30

 予定では初日桧枝岐から会津駒ヶ岳に登りテント泊、2日目中門岳付近を滑り、3日目大戸沢岳経由で下山する予定であった。大型の低気圧通過で2日目の荒天が明らかなので初日は大戸沢岳への往復に変更となる。登山口の駐車スペースが少ないので起床後早々にテントを撤収し葭ヶ平スノーシェッドへ移動する。北側には既に停められていたので南側に駐車してお湯を沸かし朝食をとり準備をする。 スノーシェッドをくぐり北側の沢筋から尾根に取り付く。
先行者のトレースもありほぼ尾根を忠実に上っていく。何故か中川さんのペースが上がらず、必然的に休憩が長めになりながら進む。他に数パーティーが入山しており、そのうちの何人かとは抜きつ抜かれつしながら上っていく。右手には昨年苦労して上った三岩岳が見える。1700m付近からは立木もほとんどなくなり、雪崩そうなトラバーストレースを避けて尾根筋を上る。休憩も日影が涼しくて心地よいほどの陽気だ。最後の急斜面を上りきると、山頂は少し離れた所にあり、余裕のある希望者はそれぞれ山頂を往復する。山頂からは尾根づたいに会津駒ヶ岳が、その向こうに燧ヶ岳が見えた。本当に明日崩れるのかと疑うような強い日差しの中シールをはずし滑走準備をする。
 青空の中ビデオ撮影をしながら山頂直下のオープンバーンを気持ちよく滑走。その後は尾根筋を滑るが雪が重くなりかなり滑りにくい。1386mピークを過ぎた辺りから北側の疎林で広い斜面に入る。いい斜面だと思って入ったが、滑った後から表面の雪がくずれ、ノートラックの奇麗な斜面だったのが1人が滑っただけでずたずたになる。後続が滑ると上からアンモナイト状の雪が転げ落ちてきたりもする。アンモナイトをよけながら、最後は口を開けている小沢をトラバースしたりして下大戸沢に合流する。
比較的広い沢筋をしばらく滑るが、すぐそこがスノーシェッドという所で渡渉を強いられる。木村(あ)さんは左の尾根に最後は板を脱いで上り切ったが、他のメンバーは板とザックを手渡ししながら石づたいに川を渡る。何人かは靴の中を濡らした。  板を脱いでスノーシェッドの中を歩き車に戻る。すぐそばの小豆温泉で汗を流し、途中の酒屋で買い出しをし、南会津町岩下付近の国道352線沿いのそば屋の隣にトイレのある駐車スペースをみつけ、奥の東屋に4人用テントを2つ張り宴会後眠りにつく。
初日はAテント:中川(食当)、石黒、木村ゆ、藤澤、Bテント:野村(食当)、室岡、木村あ、山科
Aテントはグリーンカレー、鶏肉の茹で出し梅酢がけ、など。Bテントはミルク鍋、などなど。

大戸沢岳の肩にて


大戸沢岳東南尾根


1日目のルート:赤が上り、青が下り

3月21日(日) 天候:雨

 Aテントは4:00頃目覚め、何故か飲み直す始末。東屋なので雨にも濡れず、ベンチもあり快適である。朝食後テントを撤収。側のそば屋でコーヒーなどを飲み、温泉巡りに向かう。古町温泉赤岩荘でゆっくりとした後、翌日の予定は会津駒ヶ岳往復となったので、駐車スペースの確認に桧枝岐に向かう。登山口少し手前のテニスコート脇に広いスペースがありここに止めることにして、酒屋で買い出しして昨夜と同じ東屋にテントを張る。
 2日目は、Aテント:木村ゆ(食当)、室岡、木村あ、藤澤、Bテント:山科(食当)、石黒、野村、中川。
 Aテントは水炊き、など。Bテントはキムチ鍋、など。

3月22日(月) 天候:曇りのち晴れ

駒ヶ岳登山口(930m)8:15…シールの雪落とし等(980m付近)8:35〜8:45…1520m付近10:05〜10:20…駒ノ小屋(2060m)12:05〜12:45…会津駒ヶ岳(2133m)13:10〜13:30−尾根南斜面1850m付近14:05〜14:20−南斜面1720m付近14:40〜14:50…主尾根1780m付近15:10〜15:30−駒ヶ岳登山口16:30

 朝、東屋には雪が吹き込んでいた。朝食後テントを撤収。濡れたテントが冷たい。早々に桧枝岐へ向かう。前日下見をしておいたテニスコート脇の広いスペースへ駐車。他に単独男性が準備をしている。登山口まで数分歩きシールで林道を進む。途中水が流れている所を板を履いたまま通過したが、その後、濡れたシールに雪が付いて雪を取ったり、ワックスを塗ったりと苦労した。登山道をはずれ上ノ沢筋から右の急な尾根に取り付く。
石黒さんを先頭に先行トレースの後を進む。電波塔付近で先行者を追い越したようで、ラッセル要員は前に出るよう無線で指示があったが、かなりばらけたグループのほとんど最後尾だった私は先頭グループに追いつくだけで精一杯だった。トレースはあるもののスノーシューや壺足のトレースなので急斜面ではシールで後を続くのは困難で、新たな別のルートを作らなければならない。その後、木村(あ)さんとラッセルを交代する。その後樹林帯を抜けしばらくすると駒ノ小屋に到着する。
後を見ると野村さんと室岡さんが見当たらない。無線で呼びかけると途中シャリバテで食料補給したとの連絡が入る。そういえば1時間半以上歩き続けだ。板を脱ぎ小屋の入り口を探す。2棟のうちの右側から人の声がするので、そちら側に入り休憩する。小屋には管理人がおり、この連休から宿泊者がある場合は小屋を開けているようである。しばらくして、野村さんと室岡さんも合流する。
 小屋からひと上りで会津駒ヶ岳山頂に到着。多少ガスがかかる中、シールをはずして滑走。小屋をかすめ1990mから南斜面に入ってみる。比較的いい雪だったのでみな思い思いに滑り、尾根を少しはずしすぎる。1850m付近でピットを掘る。新雪の接合もしっかりとしていて特に問題はない。撮影をしながら1748ピークの西まで滑り降り、上り返す。ラッセルをしながら1780m付近でトレースのある主尾根に合流。シールをはずしていると登山者が数名上っていく。駒ノ小屋泊まりだそうだ。時間もないので滑走再開。尾根を滑っていくが、表面が軽くクラストしてきて滑りにくい。最後の樹林帯が少しいい雪だった。林道に出てほどなく登山口に帰着。駒の湯で汗を流して帰京する。
 会津駒ヶ岳の下りでトップを任され、そこそこ良い雪なので滑りすぎ、登り返す結果になった。ルートをはずす時はよく地図で尾根と谷を確認すべきだった。


3日目のルート:赤が上り、青が下り

駒ノ小屋について

正式な営業期間は4月24日〜11月3日だが、3月の連休頃から週末のみ営業。予約があれば日曜日も宿泊可。収容人数30名。素泊まり(寝具あり)3,000円。食事はない。無料で休憩可。
宿泊予約番号 080-2024-5375
ホームページ http://komanokoya.com/
管理人ブログ http://pub.ne.jp/aizukomagatake/?page=2
会津駒ヶ岳は2007.8.30 から「尾瀬国立公園」に編入されテント泊は公式には禁止となった。テント、シュラフを持たずに駒ヶ岳周辺を滑ることができるので駒ノ小屋利用のツアーを検討したい。

(藤澤 記)