2010年1月 八方池・遠見尾根 山行報告

1月30日(土)

10:00 八方池山荘(リフト降車地点1854m)出発・・・11:20〜35 八方池(2086m) ―12:00〜12:50 ガラガラ沢入り口(1800m)・・・13:30〜50 稜線(2019m)―14:10 八方池山荘

前深夜1:30に宿に到着。当初、唐松岳を目指す予定だった為、アイゼンの取り付け確認やピッケルの扱い方を教えてもらっていたら3:00就寝となってしまった。男子部屋は4:00まで宴会。
土曜日のみ参加予定の木村(ゆ)さんとは八方ゴンドラ乗り場で8:30に集合予定。が、すっかり遅れてしまい、9:00に落ち合う。ゴンドラ乗り場近くの私営駐車場に500円で止められたのでラッキーだった。ゴンドラとリフト2本を乗り継ぐ。上に行くにつれ風がでてきた。
10:00 晴天。が、風が強い。推定風速15〜20m。登り始めたら一層強まった。怯む。前が見えない。空は蒼いのだ。風で表面を舞う粉雪が視界を妨げている。とにかく足元だけを見て進む。
10:30頃 体温調整で止まった際、大西(ヴ)さんが「あっ〜」と叫ぶ。ヘルメットが風で転がった。谷へ落ちていってしまった。頭の形に合うヘルメットがなかなかないそうでとても悲しんでいた。途中木村(ゆ)さんのザックカバーも飛んでいってしまった。
11:20〜35 風でカチカチになった雪面から岩肌までが出てきた。ケルンの脇でシールをはずす。
11:35〜12:00 ガラガラ沢方面へ下りる。気持ちのよい斜面だ。景色も素晴らしい。稜線を離れると風は随分弱まった。深雪にクラスト面が所々混ざる。沢らしくなってきた手前で「左の斜面に入らないように」と注意を受ける。よく見ると雪崩の跡。1800m地点で止まる。
12:00〜12:50 ピットを掘る。50cmくらいに薄い層。20回目で軽く崩れる。明らかな弱層はなかった。雨はこの標高では降らなかったようだ。軽い新雪が1m以上続く。弱層がないとしても雪が軽すぎる。7人もの人が入って刺激すると雪崩れる危険がある。「沢地形且つ下の方が急勾配なので」という判断で登り返す事になった。ゆっくりとランチタイム。ここで木村(ゆ)さんの秘密兵器登場!な、なんと、551の肉まんが登場したのだ。それも人数分。冷えて少し固まり気味だったけどとても美味しかったです。木村(ゆ)さん、ありがとう!
12:50〜13:30 登り返し。風が強い。突風あり。2,3度風に煽られて転ぶ。ふと上を見ると、他の人も転んでいる。風の強弱に感覚を集中させながら、突風が来る気配がしたら踏ん張り体勢で止まる。
13:30〜13:50 景色のよい稜線にてシールをはずす。北アルプスの連峰も見える。風は依然おさまらなかった。
13:50〜14:10 ガリガリの斜面を横滑りして降りてきた。八方池山荘にて、井西さんが強風の中撮ってくれた写真を見ながら暖かな飲み物を飲んで、その後基本動作を思い出しつつゆっくりゲレンデを降りる。大西(し)さん、木村(ゆ)さん、私は村上師匠について悪雪急斜面練習、リフト一本分プラス。
強風体験もいい経験でしたが、滑りも楽しめ、のんびりと楽しい1日でした。

(加藤 記)


1月31日(日)

10:07五竜スキー場トップ(1658m)→10:48シールをはずし滑り始める(1860m)→11:20〜11:50森の中でランチ→12:25渡渉(1042m)→13:15白馬47スキー場→14:15五竜スキー場

この日の天気は前日よりも回復基調。天気予報とは逆になってしまった。朝食中「前日行けなかった唐松岳に再挑戦するか、遠見尾根を滑るか」とリーダーが皆の希望を確認した。前日行けなかった唐松岳にも非常に魅かれるが、八方尾根のリフト最終地点から少し上ったあたりからは強風のため雪面がガリガリだったので、唐松岳まで行けたとしても滑りには期待できないであろう、という判断で、遠見尾根に行くことになった。
五竜スキー場のリフトを一番上まで上がり、シールを付けて登り始める。さすがに有名なコースだけあって、かなり人が多いし、シュプールもしっかりついている。200mくらい上がって、小遠見尾根の手前でシールをはずして滑り始める。この時期のこのルートは、パフパフの深雪を楽しめるチャンスが多いと聞いていたが、2日間天気が良く、風も強く、重い雪かガリガリか・・・・という感じだった。しかし200m上っただけで800m滑れるのは魅力的ではある。
途中森の中でランチ、その後下って川を渡る。細いスノーブリッジを渡ったのだが、大西(ヴ)がつぼ足で踏み抜いてブーツを濡らしてしまったが、他は全員無事通過。13:15に白馬47スキー場に到着。頑張れば1日に2回できるルートだそうだが、この日は雪が特にすばらしいというわけでもなく、宿発がゆっくりだったので、1回で終了とする。白馬47と五竜のスキー場を結ぶバスが運行している時間ではなかったのでリフトを乗り継いで車のある五竜スキー場に戻った。
帰りは、まず井西君の車が置いてある豊科インターそばの道に駅へ向かった。通常白馬から戻る時に使う1本道の1つ奥を平行に走っている道を行ったのだが、空いている。ほとんど車が通っていない。もしかしたら穴場かもしれない。そこで見つけた「手打ち蕎麦 つばくろ」で夕食、なかなかおいしかった。

(大西し 記)