2009年4月 蓮華温泉 会山行報告 (念願かなった天狗庭コースと金山沢下降)

4月11日(土)

栂池高原スキー場トップ(9:35/9:50)→天狗原(11:09/11:25)→白馬乗鞍(12:15/12:20)−白馬大池(12:35〜13:10)→天狗の庭(14:00/14:10)→蓮華温泉

ムーンライト信州もスキーバスも運行がないこの時期、栂池までの足がなくて開催があやぶまれたが、野村さんに車を出していただいたのと、大西さんが格安レンタカーを見つけてくれたので、無事出発することができた。
金曜日夜は、栂池の駐車場横の民宿に泊まる。朝ごはんつきで3,800円はなかなか安い。ゴンドラ乗り場にも近く、混みはじめる前にゴンドラに乗ることができた。しかし、栂池も例年にも増して雪解けが早い。ゴンドラの上のロープウェーも運行していたが、帰りの林道は雪不足のため閉鎖、栂池に降りる人は再びゴンドラとロープウェーを利用するしかないようだ。
ロープウェー山頂駅から登行開始。ロープウェーがあると楽だなぁ。ヘリスキーのヘリをうらめしく見上げることもない。天狗原まで人で混み混みの斜面を順調に登り詰めた。
ほこらに今シーズンの無事を感謝し、今後の無事を祈ってから白馬乗鞍へ。天気も上々、風もない。過去に数回天狗庭コースを試みて都度強風にはばまれた。今回はようやく念願の天狗庭コースを滑ることができた。しかし、快適とは言いがたい。けっこうな角度の斜面の上、表面はデブリや波でガタガタ。雪質は湿雪で重い。何度もコケる。コケると雪がかたまって板がはずれない。ヘロヘロになりながら蓮華温泉ロッジまで降りた。



ロッジはいつもなら「素泊まり」というといやがられるのだが、今年はいやな顔はされなかった。気のせいか管理人のおじさんもにこやか。どうしたんだろ、かえって気持ち悪い。やっぱり泊まる人が若干減ってるのかなぁ、と邪推してしまった。
いつもの談話室で宴会後、大西さんが「露天風呂へ行く」というので付き合う。湯が熱いという情報があったのでスコップをもっていさんで外へ出た。が、みつからない。露天風呂はどこだ!?と、さんざウロウロしてあきらめかけた頃、ツアーの団体さんが下から登ってきた。ラッキー。場所をきいていっしょに入る。もちろん混浴だ。ヘッドライトを消してるので、まあ、見えないかな。いや、見えないとかいう問題ではなくなった。湯がぬるい。寒い。外に出られない!上の湯船は源泉に近いのであったかいはず、と誰かが言い出す。男の子がひとり、素っ裸のまま、上の湯船へ。上から「熱くて入れない」という悲痛な叫びが。いくら春でも1500m近い標高の夜に素っ裸は寒いだろう。私たちも寒いので大西さんとスコップ持って上の湯船へ。ほんとに熱い。雪をスコップで入れる。持ってきてよかった。ようやくちょうどよい温度になり、湯であったまって宿へ戻り就寝。




4月12日(日)

蓮華温泉(6:45)→天狗の庭(9:05/9:20)→白馬大池(11:05/11:45)→小蓮華岳手前稜線ドロップ点2630m(13:10/13:30)金山沢→大雪渓出合(14:15/14:40)→猿倉(15:10)→二股(16:35)→栂池高原スキー場駐車場(17:00)

翌日も晴天。あったかい。昨日の斜面を思い出し、あそこを登るのかぁ、とちょっとため息。標高差1,200mの急登だ。相変わらず蛇行、迷走ぎみの私に村上さんから「そっちじゃないよ!」と声がとぶ。なかなか村上さんのようにベストなコース選択はできない。先頭って疲れる。
見かねた村上さんが途中で先頭をかわってくれたが、すでに私はヘトヘト。白馬大池に到着するころにはすっかりバテバテだった。
白馬大池でお昼をかねた大休止の後、小蓮華に向う稜線を登る。2600mあたりの地点から金山沢に入る。ここでも重い雪に足をとられ立ち往生。ザラザラと音をたてて表層雪崩が目の前でおきる。デブリだらけの沢でぐずぐずしてしまっていると、また村上さんから「早く行って!」の声。わかってます、でも、「足が動かない〜!」と情けない声を出しつつ、必死に滑る。
金山沢の最後は雪が溶けかけ、水の流れが覗く。渡渉はまぬがれたが一歩間違うと沢へドボンだ。気をつけながら渡る。今回もスリル満点だった。
それにしても、途中からすっかり「リーダーってなに?」な状態だった私。修行の身とは言え、バテるは滑れないはで、すっかり意気消沈だった。まあ、がんばるしかない。

反省点:猿倉から二股までの林道は長かった。計算通りの時間にタクシーに乗れたが、倉下の湯につかってのんびりしてたら帰りの中央高速が渋滞していて、終電ぎりぎり。またやってしまった。今後は計画書にいちばん遠い人の終電情報も入れておこう。

(記録:木村ゆ)