2009年2月 黒姫山 会山行報告

2月13日(金)

0:33 道の駅「しなの」着、軒下でテント(小雨)、宴会、3:00 就寝


2月14日(土) 天候:

6:30 起床・朝食、8:25 テントを畳んで車で出発--9:25黒姫スキー場のリフトに乗り込む--10:08第2リフト降り場(高度1180m)からシールをつけて出発(小雨の混じる晴れ・時々強風)--10:54 第3リフトの降り場(高度1540m)(小雨止み晴れ)11:15--12:35 稜線直下で休憩(高度1955m)13:20--13:40 頂上のひとつ手前のピークで滑降準備(高度2050m) --13:50 滑降開始(視界20m程のガス)--15:43 小さな橋--15:55 ゲレンデの駐車場(高度770m)[本日の登りと滑降距離 8.5km] 、16:30風呂、18:30 スキー場の駐車場でテント設営。19:40 夕食開始、23時頃 就寝


昨夜(というより今日の早朝)寝るのが遅かったので、気分的には遅くまで寝たいのだが道の駅の売店前の軒下にテントを張ったため、営業妨害とならないよう開業前にテントを撤収し、早々に朝食を終了した。車でゲレンデに移動し、出発準備をしてリフトに乗り込む。ここはマイナーなスキー場であり、メインのリフトは直列の2機しかない。本当はこの上に直列にもう1台あるのだがワイヤーロープから椅子を取り外してあって完全な運転休止状態である。この時期だと激しいラッセルと快適なパウダーを楽しめると聞いていたが、今年は極端に積雪が少なく、しかもここ数日の雨と高温によって春スキーのような状態になっている。
今日は妙な天気で、青空は覗いているのだがポツポツと雨が降っている。石黒リーダーの指示で深井(L)・室岡・遠藤・猪俣の4人の班と、石黒(L)・遠藤・大西夫妻・川久保の5人の班に分けられ、深井班を先にして登り始めた。深井班は基本に忠実にゲレンデの右側の林間地帯を小刻みにジグを切って登ったが、石黒班はゲレンデの左端をあまりジグザグを切らずに直登したので登高スピードが早く、第3リフトの上まで約360mの高度差を45分で登ってしまった。時々思い出したように強い風が吹く。稜線直下まではかなりの急傾斜が続くが、小雪で全くラッセルがないのでそこそこのペースで登ることができた。稜線直下で大休憩する。
稜線に着き、30分程小刻みに上り下りを繰り返して夏道の小さなピークに着いた。稜線も木々が濃いので西風が完全に遮られて寒くない。黒姫の頂上はすぐそこだが、こちらのピークとの間に少し深そうな切れ込みがあり、登頂するにはあと1時間はかかりそうだ。妙高など周囲の山の頂上部はよく見えるが下にはガスが滞留している。今日はここから滑り始める。最初は急な傾斜で、雪が重くてグサグサしており、すぐに転んでしまった。この山行の前に10日間程八甲田と北海道のスキー修行をして来て自分のスキー技術がかなり向上したと思っていたが、その自信は早くも無惨に砕かれてしまった。ちょっと下りるとガスの中に入り、視界は10m程となる。
先頭の石黒さんは少し滑っては止まって笛でピッピッと連続音を出してくれ、我々はその音に向かって滑る事を繰り返す。高度が1600mくらいになった所から傾斜が緩くなり、視界も100mくらいになった。雪は同じ状態だが傾斜が緩くなったせいか何とか連続してターンが出来るようになった。今日の遠藤さんは登りの時にシールが滑って体力が消耗したせいか調子が悪く、僕と遠藤さんが皆の足を引っ張ってしまった。高度950mくらいから非常に緩やかな樹林帯となり、ストックで漕いで行くと小さな橋(N49'10.8", E9'17.6")に出た。ゲレンデに出て駐車場に着き今日のスキーは無事終了した。すぐ近くのサンライズホテルに行き、風呂に入る。その後スーパーに行って食材を買った後、スキー場の第2町営駐車場の奥にテントを張り鍋料理を作り出した。このメイン料理と平行して猪俣名シェフの揚物料理が始まったが途中で油をテントの中にこぼしてしまってその後始末が大変であった。


2月15日(日) 天候:

6:30 起床、朝食、テント撤収、9:00 リフトに乗り込む--9:20第2リフト降り場(高度1180m)、9:30 シールをつけて出発(快晴・無風)、10:22 第3リフトの降り場(高度1540m)休憩(気温2℃)10:47--12:04 稜線で休憩(高度2010m)12:40 --13:00 昨日の尾根のひとつ手前の尾根で滑降準備(高度2045m) --13:20 滑降開始(快晴微風)--14:35 1396mのピーク--15:25 ゲレンデの駐車場[本日の登りと滑降距離 8.4km]、16:16 サンライズホテルで風呂、 17:15 蕎麦屋、17:50 解散・車で帰宅開始、21:50 新宿西口<

昨夜、役場の人が来て「ここにテントを張ると駐車の邪魔になるので困る」との注意があったので早々とテントを撤収し、外でお湯を沸かして各自で用意してきた朝食を食べる。外で食べてもそれほど寒くない。昨日と違って今日は続々と車がやって来てこの駐車場も次第に詰まって来た。出発する頃にはほぼ満車状態。リフトから見ると、第2リフトの上から傾斜の緩くなる所まで競技用の赤と青のポールが立っており、小学生から高校生のレーサーの滑降をした若者達が練習している。今日も班員の構成は同じであるが、班のリーダーが石黒さんと深井さんとで入れ替わる。
今日は快晴無風であるが気温は結構冷えていて第3リフトの監視用の小屋の陰で測ると2℃であった。そのせいか昨日のスキーのトレースの溝沿いに登っているとシールが滑る時がある。今日は登りきってすぐの稜線で大休憩となった。昼食を取っている最中に深井さんのザックが転がり出した。深井さんが飛びついたがなかなか捕まえる事が出来ない。
やっと凸状地形で止まり、一同ホッとする。今日の滑降コースを北東尾根にするか、東北東の1396mのピーク尾根にするか一同で検討した結果後者に決まった。今日は視界が明瞭だったのに僕は昨日よりよく転んだ。おまけに昨日「同病相憐れむ」であった遠藤さんが不死鳥の如くカムバックして、ヒラヒラと優雅に舞う蝶の如く滑って行き、友の変身ぶりに慌ててしまって益々転んだ。中腹に来て傾斜が緩くなったところでやっと気持ち良く滑れると思っていたらちょっとバランスを崩してスキーのコントロールが効かなくなり、大きな木に左の外太股をひどくぶつけてしまった。
しかしその後もスキーを続ける事が出来、何とか緩い樹林帯に出てきた。小さな谷が出てスノーブリッジとなっている。こちらと向こうの岸の部分が高くなっているのである程度勢いをつけなくては向こう岸の安全な場所に乗り上がる事は出来ない。遠藤さんが勢いをつけて滑り出し、あと少しでOKという所でバランスを崩してスノーブリッジから落ちかかった。助けに行きたいが二人乗るとスノーブリッジが壊れるかも知れないので行けない。
遠藤さんの一挙一動をハラハラしながら見ていると体が柔らかいのか突き刺さっていたスキーをうまく外し、水に落ちずに何とか対岸に着く事が出来た。メンバーの中で一番スキー技術の落ちる僕はそのような冒険はとても出来ず、横歩きで少しずつ前進して無事橋を渡りきった。その後すぐゲレンデに出て駐車場でスキーを片付け昨日と同様に風呂に入った。その後皆で黒姫駅前の蕎麦屋に行って夕食を食べ解散した。野村車は途中1箇所渋滞があったが順調に走り、無事新宿西口に着いた。

(川久保 記)


GPSによるルート図 赤線:2/14(土)のルート、青色:2/15(日)のルート