ランドマーク妙高で仮眠後、国民宿舎の駐車場から林道に沿って北東に少し回りこんで斜度のゆるい藤巻山の山腹を登る。最初が少し急だったが藤巻山を越えると1400mくらいまでゆるやかな斜面を先頭を交代しながら登った。角田さんが慣れないシール登行に苦労なさっていた。
1600mくらいまで登ると、堅い雪面の急斜面の細い尾根をスキーで登ることが困難となったため、途中でスキーを脱いでつぼ足で1800m地点の肩まで登った。つぼ足になってからは上林リーダーと藤澤さんが争うように交代で先頭を行って下さったので後続は非常に楽だった(晴れてきたので景色を眺めながら登れてたいへん気持ちよかった)。
1800mの肩から先は時間切れで登れなかったのでまた来年の課題となる。次はぜひ山頂まで行ってみたい。雪は思ったより良くて、山の上部は新雪が薄く乗っているゲレンデのような感じで意外と滑りやすく、ぶな林の中も気持ちよく滑れた。ただ標高が低くなるにしたがって雪が少ないため、まともに滑れないほどやぶが多くなってきて林道に出るまでは難儀した。
天気予報では冬将軍の大雪と言っていたが結果的には晴れ間の多い安定した天気だった。ラッセルがなかったため行動時間も短く(去年のように日が暮れることもなく)、また個人的には少雪のため雪崩の恐怖をあまり感じなかったので気持ち的に余裕のある山行でした。リーダーはじめ参加者のみなさま、ありがとうございました。
(中川 記)
標高1800m地点にて
雲ひとつない晴天の中、宿を出発し赤倉観光リゾートスキー場へ向かう。ゴンドラとリフトを乗り継ぎ、スキー場トップから歩き出す。3年前の事を思い出しながら歩くが、雪が少ないからかブッシュが多く、風景が違って見える。1時間程で最初の休憩とピットチェックを行う。1700mあたりから少し急登になり、慎重に歩く。山頂に近づくあたりからリーダーの計らいで自分が先頭になる。緊張しながら、いろいろな思いを巡らしながら、一歩一歩進む。
ついに山頂到着。一人ずつハイタッチをする。感無量です。目の前には妙高山が立ちはだかり、日本海から越後三山までも見えすばらしい。登頂と藤澤さんの誕生祝いの2つのセレモニーを行い、スキー場へ戻る猪俣さんを見送った後、滝沢尾根へと滑りだす。山頂直下の雪は昨日と同じくゲレンデのようだったが、林間に入るとブッシュは多いが思いのほか滑りやすい。長く広い尾根を休憩をはさみながら滑り、沢を渡ってスキー場のコース脇へと出て終了。
宿に戻って温泉に入り帰京。山行を計画していただいたリーダーはじめ参加者の皆様、本当にありがとうございました。
(清水 記)
前山山頂にて
3年前の事故以来の妙高前山の会山行であるが、あの異常な豪雪の時とはまるで別物の春スキーのような山行だった。事故で身体的ハンディを負ってしまった仲間の事を忘れず、事故の事を風化させないためにもこの時期のこの山域での山行を継続させたいと思う。
(上林 記)