2008年2月 安達太良山 会山行報告

2月2日(土)

9:00 安達太良SAに遠藤車(遠藤・和田・中川・加藤)、山田車(山田単独)、川久保車(大塚。川久保)がそろい、朝食を食べて出発。
10:30 安達太良高原スキー場の駐車場に着き、シールを付けて出発。曇り、風無し。くろがね小屋に行くにはスキー場の右端に沿って行くと林道のような広い道に出る。今日はくろがね小屋付近で茨城岳連の冬山講習会があるとの事でツボ足かワカンによる大勢の踏み跡がある。広い道には「馬車道」と名前が付けられており、ジグザグに登っているが所々直登している近道があり、ワカン組みはそれを通っている。我々はスキー登行の為馬車道を使う。
12:45 安達太良山頂への分岐点。休憩して山頂を目指す。雪が少なくブッシュが多く、夏道沿いなのにところどころ木々の枝に進路を邪魔される。
13:50 峰の辻着。小雪となるが視界は1km以上あり、風が殆ど無いのが有り難い。ここからかなり雪が固くなりクトーを付けていなかったのでシール登行に慣れていない人は苦労していた。
14:40 頂上直下にスキーをデポしてツボ足でピークに登る。頂上ではガスがかかり殆ど眺望が無い。ここでシールを外し滑り出す。ところどころ氷化していて少し緊張する。
15:32 峰の辻着。「くろがね小屋まで0.9km」の標識有り。気温-6℃。ここから左にトラバース。雪が踝までもぐり少し重いのでちょっと気を抜いて滑っていたらものの見事に転んだ。
16:00 くろがね小屋着。小屋付近の斜面ではまだかなり多くの人たちが滑落停止訓練をしている。一人1泊2食付きで6,450円。早速温泉に入り、山田が新潟から担ぎ上げて来た幻の銘酒「越乃寒梅」で乾杯する。
18:30 夕食。ここのメニューは何時もカレーらしい。お代わり自由で腹一杯食べた。今日は満員との事でぎっしりと詰め込まれるのを覚悟していたが、幸いにも12畳程度の広い部屋を我々のグループだけで使う事が出来た。部屋で酒とつまみを食べながら談笑する。
20:30 寒くなってきたのでもう一度風呂に入り就寝。


2月3日(日)

5:30 起床。電灯がつかぬので懐中電灯でパッキングしていたら朝食直前に自家発電が動き出し電灯が点いた。
5:55 宿泊客が多いので2回に分けての朝食との事だが我々は幸いにも第1回目の朝食グループとなる。朝食後テルモスに各自熱いお湯をもらえた。この宿の男子用トイレの「大」は2個しかなく、朝の出発時に長い間待たねばならぬかと思っていたら意外と待たずに用を足せた。
7:20 最初の予定ではくろがね小屋の裏の斜面を登って鉄山避難小屋に行くか、くろがね小屋の前の沢をつめ鉄山と矢筈森の稜線に出ようかと思ったが、傾斜が急すぎて山スキー初心者がいる我々のパーティーでは無理という事になり、昨日滑り下りてきたコースを峰の辻まで登り返す事となった。シールを付けて出発。雪で視界が500mほどしかないが風が殆ど無い。時間に余裕があるので暫く小屋の付近の傾斜が急な所でシール登行時の切り返しの練習をする。
8:09 峰の辻着。ここから鉄山と安達太良山の稜線のコルに行く夏道を取る。昨日の経験から雪面が氷化している部分もあるだろうからクトーを付ける事にする。
8:40 稜線着。所々クトーが良く効いた。ここで鉄山を往復するか、まっすぐ安達太良山に行くか皆で協議する。結局今回山スキーが初めての大塚の靴擦れがひどく、股の筋肉も張っているので鉄山往復を諦める事にする。彼は今回スキー兼用靴を都合する事が出来ず、普通のスキー靴を履いて来たのだがやはり登る時に無理があったようだ。まして鉄山に登るにはコルでスキーをデポして登行アイゼンを履いての登降があるかも知れずスキー靴の下りは特に厳しい事が予想された。
9:16 安達太良山の頂上直下に着く。ピークには昨日登っているので今日はパスし、すぐシールを外して滑降準備をする。最初ロープウェー頂上駅に至る尾根に沿って下ろうと思っていたがエビの尻尾が発達しておりえらく滑りにくいので以前このコースを来た事のある中川の提案で尾根左側の沢を滑る事にする。
9:56 尾根を100m程下った場所から左方の広い沢に滑り込み気持ちの良い雪を楽しく滑る事が出来た。このまま沢を滑って行くと五葉松平を登り返してロープウェー頂上駅に行くのは大変だと判断し、50mほど滑って林の中を右方にゆっくりと下りながらトラバースする。
10:10 左方の沢を見ると後から来たスキーヤーが気持ち良く滑っているのが見える。何だ!沢を滑ってもそれほど登り返しは無さそうだと判断し、再び沢に滑り込む。途中で下からワカンで登って来た熟年男女二人連れのパーティーに会い、それからは安心してそのトレース沿いに滑って行く。
10:21 先行トレースは沢から外れ右方の五葉松平に入って行った。ゆっくりと下りながらロープウェー頂上駅方向に行っているようだが途中から登り気味になって来たのでどうしようかと思っていたら左方の広い沢を越えた尾根に別のスキーヤーが見えた。スキー場の音楽が聞こえ出しロープウェーではなくリフトの頂上駅が近いらしい。我々もその尾根を辿って降りる事にする。
11:09 狭い尾根道で木が密生している急傾斜を横滑りやキックターンを繰り返しながら降り始める。
11:25 何度も転んだ後にやっとゲレンデに降り立った。これからは快適に滑る事が出来る。
11:39 全員無事に駐車場着。ショートスキーのテストをする遠藤だけがまだスキーを続け、他の者はこのゲレンデに隣接したホテルの温泉に入る。丁度このホテルに泊まっていたどこかの大学生集団の出発間際の入浴にぶつかり男性浴場は超満員。えらく礼儀正しい学生達と思っていたら防衛大学生であった。ジャージーの後ろに“Navy"と書かれているのを見ると防衛大学は軍人養成の大学だと改めて実感する。
13:32 首尾良くショートスキーのテストが終わった遠藤と落ち合い、レストハウスで昼飯を食べ、ここで解散して各車自宅を目指す。降雪の為、佐野ICから交通止めとの事で東京を目指す遠藤車の帰宅が心配であったが上手く通行止めがとけてそれほど支障なく帰ったとの事。今回の山行は大塚さんの山スキー初デビューの為に初心者用山行とした企画したものであったがランドネからは和田さんというベテランや中川・加藤という若い女性も参加され、数年来の山仲間の遠藤・山田の2氏も参加して頂き楽しい山行となった。