パウダーを求めて親沢源流域に入った。前夜白馬乗鞍里見のペンション「シェルパ」に集合したメンバー6名は、栂池高原ゴンドラ駅に登山届けを提出しゴンドラに乗ったのは9時前だった。
栂の森から早大小屋をヒヨドリ峰稜線に向けてくるぶし20cmのラッセル。稜線で深さ1.5mの弱層テストには顕著な弱層がないことを確認し、親沢へ高度差200mのパウダーを楽しむ。
親沢から山ノ神の尾根へは約2時間の登り返し。尾根は突風が吹き荒れるが天空は青空で、遠くは浅間山から戸隠連峰、近くは黒姫から妙高、雨飾山と冬のパノラマが楽しめた。
山ノ神のピークは北側をトラバースし、やがて進路を南東に転じてブナの樹林帯に入る。赤の標識と白標識を交互に確認しながら急峻な崖を降りると1,534m水準点のコル。ここでひろみちゃんが深みに突っ込み携帯電話を落としたが、50mほど過ぎてすぐに気付いて戻ってスコップで探し回収するハプニングがあった。今回は素直に稗田山手前のコルから黒川枝沢に入ったが、雪が安定していると山ノ神から黒川沢を滑ったり、黒川沢右上の1,598m尾根を滑ったりするのもおもしろいものです。黒川沢の堰堤で右岸へ渡ると林道に出て、やがて白馬乗鞍国際スキー場第6リフトに到着しときは疲労の限界だった。
天狗原から山ノ神はクラシックルートだが、バリエーションで親沢の源流域に入ると中級のパウダーが楽しめる。ただひよどり峰からの雪庇雪崩には注意して下さい。
(大坪 記)
親沢〜山ノ神コース GPSトラック図