2007年8月 笠ヶ岳 個人山行報告

8月3日(金) 天候:曇り→雨

週の半ば台風が接近していたので、金曜正午気象庁発表天気予報で決行かどうかを連絡し合うということになっていたが、幸いにも台風は日本海に抜けた。天気は完璧ではなさそうだったが行くことに決定した。
21:30八王子駅に集合。次々とメンバーが集まった。皆夏山もバリバリといった感じで、遅ればせながら今年初の夏山だった私は不安になった。笠ヶ岳の高度差は足慣らしにはかなりハードだ。
野村車で順調に進むが、西に向かうと雨が降り始めた。新穂高温泉より少し手前でちょうどいい道の駅があり、その屋根の下にテントを2つ張って寝る。水やお手洗いもあり、テントも濡れない、ちょうどいい場所だった。


笠〜抜戸岳稜線


8月4日(土) 天候:曇り→雨

新穂高温泉→笠ヶ岳登山口→笠新道→笠ヶ岳山荘

早朝各自朝食をとり、車で登山口の新穂高温泉に向かう。本日は新穂高温泉から笠新道を登って笠ヶ岳山荘まで。笠新道の急登でドンドン高度を稼いでいった。もしかしたらこのまま天気が回復に向かうのかと錯覚する時もあったが、途中から雨が本降りになる。残念ながら景色は見えず、雨のためお花の写真を撮る余裕もなく歩き続けた。昨日の睡眠不足もあり、抜戸岩のあたりでは睡魔が襲ってきたが、ちょうどコースタイムで笠ヶ岳山荘に到着。メジャーなルートの山小屋泊は久々で、小屋に人が多いのに驚いたが、周りの話を聞いていると、この日はそれでもまだ少ない方だったらしい。
素泊まり自炊プランで、大坪さんの猪の肉から始まり、野村さんのキムチ鍋メニューが夕食だった。持ってきた食材を全部入れてしまったら、膨大な量の春雨で翌日の朝食までできた。雨に濡れてきたので、屋根の下で暖かいキムチ鍋は最高だった。


笠ヶ岳山頂にて


8月5日(日) 天候:霧雨→晴れ

笠ヶ岳山荘→笠ヶ岳→笠ヶ岳山荘→抜戸分岐→鏡平抜戸分岐点→鏡平山荘→小池新道→左俣林道→新穂高温泉

朝も残念ながら霧雨。御来光を見るためか、皆ドンドン出かけていくが何も見えそうにないので、まずは朝食。天気の回復を祈りつつ、キムチ鍋を食べる。視界は回復しないが、山頂は近いし、百名山を狙っているメンバーもいるので、とにかく山頂を目指して出発する。三角点を踏み、荷物を取りに小屋に降りている途中、徐々に青空が見えてきた。下山ルートはクリヤノ頭経由が候補に上がっていたが、渡渉部分があり、雨が降り続いていたため沢の水量が増えていることを予想し、鏡平経由小池新道に変更した。
小屋を出る頃には徐々に青空が広がり、笠ヶ岳を始め北アルプスの景色が見渡せるようになった。昨日は雨で余裕がなかったが、高山植物も豊富で写真を撮りながら楽しく歩けた。そして、やはりランドネ、夏汗だくになりながらも春にスキーで入山するコース、雪崩れやすい場所などを地図と景色で確認しつつ歩く。知らない人たちが聞いたら不思議であろう。鏡平小屋ではゆっくり昼食を取っていると、槍ヶ岳も見えてきた。小屋の後はだんだん暑くなるのを感じつつ、長い林道に降って行った。
山頂では10度位でフリースを着ていたのが夢のようだ。新穂高温泉に着いた時は16時で無料温泉には入れなかったので、車で移動して温泉を探した。


鏡平


秩父平

今回の山行で、山は夏も冬もいいと再確認した。百名山も入っていたし、花も豊富だったし、そしてルートマーカーの私としては笠新道と笠ヶ岳から鏡平抜戸分岐の歩いたことのないルートを歩けた、充実した山行だった。

大西希(記)


秩父平


秩父平上部稜線