2007年3月 安達太良山 会山行報告

3月3日(土) 天候:晴れ

安達太良山スキー場11:30−くろがね小屋13:30−四辻15:00−くろがね小屋15:30

南浦和を7時半に出発し、安達太良山スキー場には11時半に到着した。道すがら雪の気配すらほとんどないので心配したが、スキー場からはなんとか普通にシール歩きできるくらいの雪は残っていた。もう何日も雪が降っていないのではないかと思える粗いザラメ状の雪質でゴールデンウィークのような陽気のなかゲレンデを登りだす。途中すぐにスキー場から右へ逸れ、夏道(馬車道)へと入っていく。つづら折りの道を忠実にたどり、勢至平に出る手前の見晴らしのよい場所で休憩する。真っ青な空に無風・・。とても暑い。もっと風が強くて寒い山行をイメージしていたがこれはこれで春スキーと思えば楽しい。
だだっぴろい勢至平は吹雪かれると辛そうな場所に思えたが、今日は快晴無風のなか快適に歩けて広大な斜面と展望が美しかった。そうこうするうちにあっという間にくろがね小屋が見えた。時間があるので受付だけ済ませて、空身で少し登って滑ることに。登山道が交わる四辻まで登り、硬い斜面に重い雪が薄く上部をおおっている感じの斜面を滑る。快適とは言いがたい雪だが木村さんはじめ皆さんうまく滑っていかれる。わたしは沢状の地形がどうしても苦手で(小回りができないから・・)斜面を振り子のようにいったりきたりしてなんとか降りてきた。くろがね小屋は繁盛していた。温泉もすばらしく、カレーもおいしい。上林さんは特盛り3杯を食す。


3月4日(日) 天候:曇り→晴れ

くろがね小屋8:30−安達太良山山頂9:40−山頂出発10:30−スキー場12:30

くろがね小屋でゆっくり朝食をとり、出発。雪が硬過ぎず柔らか過ぎず適度に締まっていてとても歩きやすい。わたしは初めからクトーを付けたがいらなかったくらい。
まっすぐ夏道どおりに歩くと1時間ほどで山頂に着いてしまった。スキーを脱いで山頂に上がるもガスで展望はなし・・。霧が薄くなった部分に太陽と青空が透けて見えるので、この付近だけ雲がかかっているのだろう。時間もあるので霧が晴れるのを少し待つことにして、雪は少ないがピットを掘って雪質チェックなどしてみた。とはいってもあちこち岩とはい松が出ているのでプローブで雪の深そうなところを探してようやく60センチから80センチほど掘れるといった状況。ただ、どんなに雪が降っていなくても弱層は必ずあるもので雪自体は硬く締まっていたけれど、30センチくらいのところですぱっと切れる場所があった。切断面を見てみると教科書に例示されていそうなくらい大きな結晶となったしもざらめ層がよく観察できた。
山頂の雲はどいてくれそうもないのであきらめて滑降開始。スキー場に向かう沢に入ろうとして山頂下のがけを避けるように斜面を左から廻り込んだところ、一面のはい松帯にしばし途方にくれる。雪少なすぎ。はい松の平原をこえて沢に出たらやっと快適に滑れる斜面になった。ビデオ撮影しながらゆっくり滑りおりる。快適な部分はあっという間に過ぎ去るものだ。木の密度が濃くなって滑走が困難になってきたところで五葉松平に出てスキー場を目指す。木の間を縫っての横移動。がしがし歩く。スキー場までの最後100メートルくらいはとうとう滑走不能となり、スキーを脱いで藪こぎした。スキー場は木村さんの後をスキー練習を兼ねてトレーンで滑る。まったくの春スキーでしたがどきどきする所もなく、リラックスした楽しい山行でした。ありがとうございました。

(中川 記)


安達太良山山頂にて


GPSトラック図