8時朝食ということで、朝目覚めるとなんと晴れている。「雨なら行きません」という言葉に油断して不覚だった。そうなれば行かない訳にはいかないと渋々準備をする。温泉は24時間入浴可能とかで朝風呂は「極楽極楽」(笑)
朝食時に「今日はゲレンデ」とリーダーから話があった。
ゲレンデは長いフード付きクワッドが1本と短いペアリフトが1本動いているのみ。当然パウダーなどどこにも無い。全体になかなかの傾斜で、タラタラのところはほとんど無い。けれど何本か滑るともう飽きて、折り良く開催されていたベクターグライド試乗会をのぞいて見る。メーカー名さえ知らなかったが清水さんが使用していると聞いて自分も試乗する気になった。
昼は名物のカニ海鮮丼¥1200にする。地元のバイトのお嬢さんは行列にも臆せずのんびりと仕事をしてくれて、せっかちな東京もんにはおいしさも今一つ乗り切れずだった。午後の終わりに3班に別れてビーコン練習を実施。
複数の捜索にはデジタルが威力を発揮して、買い替えなくちゃとは思ったが値段を聞いて躊躇してしまう。パトロール室で翌日の放山ツアーについての情報を聞いて宿へ戻る。宿の夕餉の膳にはカニが並び、全員「来て良かった」と笑顔も並ぶ。あまりのごちそうに名物の笹寿司は食べ切れなかった。
天気予報は良くなかったが、そんなに大荒れでもなさそうな朝だった。
パトロール室に登山届を出して放山へ向かう。上林Lはゲレンデ待機で、あとは大勢なので石黒、猪俣の2班に分けて行動することになった。
購入したばかりの無線機の初デビューとなったが、なかなかうまく使いこなせないが連絡には非常に有効だ。単独者とランドネと同じくらいのパーティが先行していた。雪はちらちら舞っている程度。クワッドのピークから一旦地図上の池まで滑り下りる。そこでシールを付けた。
水っぽい新雪は10〜20cmほど。先行パーティの半分はそこで手間取っていて追い越した。緩やかに登っているうちにもう半分もシールトラブルか何かで後方に退いた。ゆっくりペースに石黒班がすぐに追いついてしまい、単独の先行者のラッセルを代わろうと石黒さんが前に出て、さすがのパワーでグングン進む。雪景色のブナの林は美しく、「歩いているだけでも楽しい」と岡安さんの言葉に頷いた。
静かな放山の真東の尾根にとりついたため手前ピーク直前が細尾根で、間隔を空けるようにと指示が出る。ピークで全員が揃ったことを確認して放山に向かった。さすがに山頂は風も強く視界も無かった。新雪は30cm。ピットを掘ると予想どおり。風をよけて直下で休憩していると後続パーティが上がってきた。
これから笹倉温泉に下ると話していると金子さんや岡安さんの知り合いと知れてこの世界もやはり狭いらしい。当初空沢山までとのことだったが、状況判断の結果、ここから下りいい斜面があれば登りかえすということになった。最初は重めながらまあまあの新雪で滑れたがそれも一瞬だった。急斜面は状態がいくぶん不安定で石黒さんは少々心配そうな顔。無事通過してあとはほとんど往路をたどる。残念ながら登り返すに値するいい斜面はなく、池のところに戻る。風が遮られる地点は暖かくここで昼食をとることにした。あとはクワッドまで登り返して無事終了となる。
2日目のごちそうはタラ汁で満足満足!
この日は悪天予報がなぜかまた晴れていた。山に入る日だけ悪いというのもなんだろう?新雪ねらいで7時朝食。8時半直前、ゲレンデはおいしそうとリフトは昔を思い出させるような長蛇の列。動き始めたとたん、あっという間にズタズタ、ふた周りで全滅(笑)仕方ないので脇ねらいで数回楽しんだ。
連休最終日は渋滞予想で早めの解散となる。放山はたくさんのコースがとれるので、雪が多い時ならば快適なツアーができそうである。まあお試し第一弾としては上々であったと満足して車に乗り込んだ。帰路、あらい道の駅にある回転すしの「キトキト寿司」に立寄ったが、安い上にネタが新鮮でお勧めだ。有名なので待ち時間を心配していったが、こちらも回転が速く思ったほどではなかった。渋滞で藤岡〜花園間を一般道に回り8時すぎに帰宅した。
(猪俣 記)