2006年4月 平標山(仙ノ倉山、シッケイ沢敗退)会山行報告

4月9日(日) 天候:雪のち晴れ(稜線は強風とガス)

別荘地(1,000m)7:20――送電線(1,110m)8:15――(1,540m地点)9:15――10:30稜線(1,820m) 11:00……12:10 (1,230m地点) 12:40登り返し――(1,400m)13:00……駐車場14:00


前夜、川越駅で関さんと待つこと40〜50分、佐藤車に乗り込み18時過ぎに出発。雪の三国峠を過ぎ「まんてんの湯」に入り550円で温泉を楽しむ。山行前に入るのはめずらしい。というか初めてじゃない?
 みつまたの仮眠所でビールと酒やそば餃子などで夕食をとる。温泉で汗を流したためいくらでも入る。23時に田中、小久保さん達が到着。盛大な宴会になるかと思いきや、小久保さんは飲まず田中さんも少々でお開き。さすが指導的な人達は違うと後で分った。
 6時頃起床し6:45車で出発。平標駐車場は車がほぼ満杯。大勢来ている。別荘地の奥まで歩き、そこから小久保(SL)を先頭に佐藤、野村、関、田中(L)の順でシール登行となる。雪とガスで山はほとんど見えない。
 ヤカイ沢左岸の尾根1,540m地点で休憩。田中リーダーが「各自スコップで掘って雪の状態をチェックして下さい」 と指示。私も掘ってみる。完全に2層になっている。古い雪の上に昨日から降った雪が20cm積もっている。急斜面だと雪崩れるかもしれない。が、ここは大丈夫だろうと思ってしまう。さらに登り、稜線近くになって目出帽をかぶりスキーアイゼンをつける。雪とアイスバーンのミックス状態となる。上からスキーで1人が降りてきて「風が強くて怖くて降りてきた」と言って滑っていく。ガスと強風による地吹雪で視界が悪いが、下の方は良くなってきているようだ。しかし、「平標から仙の倉の稜線はこの強風では無理だろう」 ということで下山に決定。「あなたはピークハンターですか?」の問いかけに私は「とんでもない。ここまで来られただけでも、感激で胸がムカムカですよ。」と、ここで昨夜の反省をすることになった。
 稜線(1,820m)から下山開始。田中(L)から合図を確認し、1人ずつ滑降する。写真も撮られるので緊張する。上ってきた稜線は滑りにくいので谷の真下に向かう。アイスバーン地帯を過ぎるとパウダーを華麗に滑る人が多い。さすがランドネ。12:10頃1,230mまで滑降し、休憩と昼食。天気も良い(ここでは)し時間も早いということで、ザックも持って稜線近くまでシールで登り返すことに決定する。こういうのも初めてじゃない?
 1,400m地点まで登り、再び滑りを楽しんだ後、送電線のところで上部を除いてきれいに晴れた山をバックに記念写真を撮って無事下山した。
 車中のニュースや帰宅後のテレビニュースで、北アルプスでは山スキーの遭難相次ぎ6人死亡と報じている。蛇足ではありますが、「温泉は山行の後に!」が、やはりよろしいようで。

(野村聰彦 記)


ルート図:平標山 ヤカイ沢