2005年3月 西吾妻 個人会山行報告

日程:3月18(金)〜20日(日)

参加者:
18〜20日 : 宮本(L、記録)、田中(撮影)、中川
18〜19日 : 石黒(SL)、佐藤直、猪俣
20日 : 室岡

3月18日 天候吹雪 リフト終点9:30―明月荘12:00―大沢駅16:50
前夜から降り続いていた雨があがった。リフトに乗りはじめた時は一瞬好天を予想させるような空だった。しかしリフトの終点になると逆に荒天に転じてしまった。稜線上は天候、雪質最悪の状態。猛吹雪で視界はよくても20m前後であった。そのような中でリーダーが迷走したが、何とか明月荘に到着することができた。いつ引き返してもおかしくない状態だった。
2月の若女平で樹林帯に入ると穏やかになることを経験していたため、今日もきっとそうなること信じて続行した。予想と通り、樹林帯に入ると強風は徐々に収まっていった。通称「忠ちゃん転ばし」では、石黒さんを除いて皆が文字通り転がった。その後の砂盛から茂皮平までの斜面が重いパウダーだったが、それなり滑走を楽しむことができた。牧場の管理小屋か
ら下の林道は最悪の湿雪でスキーが殆ど滑らず、大沢駅で米沢行きの列車に間一髪で間に合った。 米沢市街は大雨。白布温泉に戻ると、雪に変っていた。いつもの西屋旅館で米沢牛のしゃぶしゃぶとビールで乾杯して、厳しくかつ充実した1日を締めくくった。

3月19日 天候雪後曇り リフト終点11:25―天狗岩12:30―白布温泉15:10
昨日から雪が降り続いていた。一晩で積雪量は40−50pほどになった。案の定、天元台のリフトが止まっている。リフトの運転が11:00にスタートしたため、当初予定の大平下りを止めて若女平下りに変更することにした。
昨日と同じく稜線上の強風に散々苦しめられた。天狗岩から主尾根の西側の沢に向かった。3月下旬と思えないほどの最高のパウダーを十分堪能することができた。思わず歓声があがった。若女平では下りラッセルになってしまった。白布温泉に戻るとようやく晴れ間が見えてきた。

3月20日 天候晴れ、北西の風10m リフト終点9:30―不忘閣13:00―大平公民館15:00
今日はずっと待ち望んだ晴天である。出発前から心は逸っていた。
稜線にあがると西吾妻山から一切経山までの吾妻の稜線が、はっきり見渡せた。素晴らしい!の一言に尽きる。荒天の続いた西吾妻でどれほど心に思い描いていただろうか。360度眺望の吾妻、飯豊、朝日、蔵王の各連峰に囲まれながら藤十郎までの稜線歩きを楽しむことができた。
藤十郎から室岡さんの滑走は目を見張った。カッコいい!田中さんも歓声を上げて斜面に飛び込む。続く中川さんが転倒して膝を痛めてしまったが、事なきを得た。間々川渡渉点手前のダケカンバの斜面はその雪質(軽いパウダー)、斜度、風景(ダケカンバの森)どれをとっても満点!
不忘閣で休憩後、林道を一気に下った。九十九折になっている林道は完全な雪崩地形で、途中新しいデブリが林道をふさいでいた(標高667の手前で標高700前後の林道)。かなり緊張したが、何事もなく通過できた。予め駐車しておいた車で白布温泉に戻り、皆笑顔で帰途に着いた。

反省と課題
・ 西吾妻周辺の主なコースを無事に完走することができた。様々な環境の中で西吾妻を体感できたことは、今後のためのよい経験になった。
・ 初心者であっても、下見等の準備と経験者のサポートで行くことは十分可能である。
・ ルートファインディングは難しい箇所があった。尾根や沢が細かく、不明瞭な箇所が多々ある。読図能力を高める必要性を十分に感じた。

(宮本 記)