平標山 会山行報告

日程:4月10日(土) 前泊日帰り  天気:快晴、風無
参加者:合田(L)、田中、宮本(記録)ゲスト:押川、高橋、小久保

コースタイム:元橋(平標登山口)駐車場7:30→県境稜線11:00→平標山頂上12:00滑走開始13:00→元橋駐車場15:00

今日は標高差1,000メートルを登る。私にとって初めて本格的な登りのある山行だ。深井さんの「山スキーは、まずはどれだけ登れるかですよ。」という一言を思い出す。そうだ、登る体力がなければ山スキーは始まらない。 ザックにスキーを装着して登山口から別荘地横のアスファルト道を歩く。橋の手前の雪が出てきたところでシールをつける。田中さんがルートファインディングの練習を兼ねて先頭を申し出る。そうだ、いつも後をついてばかりいると、何時までたっても連れて行ってもらうことから抜け出せない。自分もそうしなければ。最初は樹林帯の中をヤカイ沢右岸に沿って登っていった。対岸はデフリが見受けられた。しばらくして今度は県境稜線目指して登る。標高1,400mを越えると、傾斜が徐々にきつくなってきた。合田リーダーを除いて皆後方にずり落ちる場面が多くなった。技術が伴っていればまだまだ登れる斜面ということだが、体力消耗と頂上までの距離を考えて合田リーダーの指示でクトーを着けた。装着の時点(標高1,500m)ではクトーが雪面に食い込んで、かなり登れるに違いないと確信した。しかし、実際登ってみると、状況は装着前とほとんどかわらない。標高にして100メートル登るのに40分以上もかかってしまった。見かねた合田リーダーが先頭に立ち、お手本を示しながら登っていく。皆そのトレースを使ってご指導通りにすると、見違えるように早く楽に登れるようになった。リーダーに言わせると、我々の登り方はクトーの刃だけに頼っていて、シールをほとんど効かせていなかったようだ。もっと雪面に板をくっつけて(板を若干ねかせて)それからスキー板の真中を踏んでバランスをとれば、もっと確実に登れるということ。重要なのは、足裏感覚とバランス感覚とご指導いただきました。頂上12時到着。大休止の後、いよいよ滑走に入る。頂上直下は、斜面が途中からどうなっているか見えないので、北に稜線沿いを少しトラバースした。そこで視界が完全に確保できた。 そこはかなり広い一枚バーンですばらしい斜面であった。しかも誰もすべっていないようだ。雪はざらめであったが、途中クラックになっているところが見受けられたので、来週はもう滑れないかもしれない。タイミングもよい。みな存分にシュプールを描きながら滑走を楽しんだ。約5時間もかけて登った斜面もあっという間だ。簡単に滑っていくことが惜しいくらいだったが、山スキーの醍醐味を存分に味合うことができて気分は爽快! 最後はルートが若干ずれて、板を担いで薮漕ぎになってしまう場面が多かったが、山スキーで薮漕ぎはやはり初めてだったので、いい経験になった。同じ日に神楽・雁ヶ峰に行っていた早川さん、深井さん、成瀬さんと合流して猿ヶ京温泉に立ち寄って帰京。新鮮でかつ充実した1日になった。

宮本 記