白馬杓子沢個人山行報告
日 時 平成15年5月17日(土)〜18日(日)
参 加 者 土屋(L)・曽我部・猪俣(記録)
5/17(土)晴れ
埼玉グループ?の地の利を生かして川越5:45集合、IC至近とあって長野ICからオリンピック道路を経て猿倉へ9:00着。いつもながらノンストップの曽我部車はさすがに早い!
かなりの数が駐車してあったが、すでに日も高く、ほとんどのパァティはすでに出発済。前週は駐車場から即シールで上まであがれたが林道はもう限界という感じだった。で、案の定、今週は数カ所スキーを担がなければならなかった。2週続けて大雪渓を登ることになろうとは思ってもみなかったが、雪解けの早さには改めて驚かされる。
白馬尻ではもう小屋設営の準備か除雪を始めていた。金山沢にとりついているパァティもいる。大雪渓に入るとはるか上部にたくさんの先行者が見えた。斜度が強まる手前でクトーを装着する。いいペースで高度を上げていき、気が付くと追いつき追い越せの勢い。葱平の手前の急登はほとんどの人が歩行アイゼンになる。前週シールで上がりきったので今回はアイゼンにしてみたが、時間的にそんなに差はないようだった。
小屋は自炊にして、曽我部シェフ初チャレンジの豚シャブとガーリックライスという豪華版!バテたのはこの重荷のせいに違いない。おかげで楽しい一夜となったので感謝!
5/18(日)
予報に反して好天に明ける。まずは頂上を往復する。稜線上は夏道が出ている。先週あった主稜のトレースは消えて今週は誰も入っていないようだ。毛勝山から剣岳への稜線が圧巻だ。槍ケ岳まで遠望される。
杓子岳へは夏道を行く。ツアー組を追い越して、白馬鑓との鞍部から黒部側の雪渓に降りてシールで登り始める。当初、この鞍部に戻り反対側の杓子沢へ滑降との予定だった。けっこうな斜度があり、曽我部さんはシールでは無理と最初から「待っていてもいいですか」とかなり弱気の発言。「ガンバレ!」と土屋リーダー。振り返ると旭岳から雪渓が続いていて、次回は是非あっちからという話になった。白馬鑓ケ岳直下で雪渓がきれ
スキーをデポして歩き始める。やはり夏道の方が早いのかツアー組と一緒になった。頂上は大勢の人で賑わっている。皆、鑓温泉の方へ下るようだ。
上から覗くと直下からいい斜面が続いていて、リーダーはここから滑ろうと言う。曽我部さんの姿はない。携帯で呼びかけても反応がない。結局リーダーが迎えに行って1時間半後、いよいよ目的の杓子沢滑降スタートとなった。
結構な斜度だが雪面の状態が良く、快適な滑りが楽しめる。がすぐに幅が狭まり岩塔が高く迫るようになると落石が雪面を覆うようになり、避けようがなく宙に浮きたい気分。もちろん浮くはずもなく、衝撃は板だけでなく心までボロボロに・・・。
帰ったら速攻チューンナップ行きと、リーダーは涼しい顔。でも、振り返り見た杓子沢はすごい迫力で思わずヤッターとガッツポーズ。おつりがくるほどの感激を味わった。双子尾根をいっきに上り返すのはやはり無理でトラバースのあとシールで越える。眼下の槍温泉付近に降りてくるスキーヤーの姿が見えた。長走沢への下りもなかなかの斜面で楽しい。が沢底は雪崩砂礫で詰まっていて思わずぎょっと立ち止まった。そこから
は右側の斜面をトラバースで進み、難なくクリア。目標の台地に乗った。ここからは一般ルートでトレースがたくさんあり迷うことなく、夏道をたどる。林道合流手前で雪が切れツアーは終わりを告げた。
大雪渓もなかなか楽しい滑りだったが、杓子沢はもっとリスキーでおもしろく、スキーシーズン終盤にこんなに充実したツアーに参加できるなんて、本当に幸せだと感謝だった。エコーバレーの塩の道温泉で一浴後、となりで十割そばで打ち上げ帰京した。
猿倉9:00〜10:00―小屋(泊)16:20〜8:00―杓子鞍部下降点9:30―白馬槍ケ岳11:00〜12:40−猿倉15:00