鳥 海 山
20周年記念「再会」山行
2003年5月1日(木)−5日(月)
メンバー:木村彰(L)、岡安トキ(記録)、布目和子(会計)、奥山修司、内野了子
ゲスト:早川二郎(報告書)、佐野耕栄(友好個人、飛込参加)
期待、不安、現実、感動、感謝


鉾立コースを滑る

5月2日 湯の台コース
島の行き帰りに遠望した、日本海より湧き上がったような独立峰「鳥海山」、そんな山に登って滑れる。思っただけでも期待が膨らむ。
一方、持病の腰痛の再発で昨年1年運動ができず、医者の「緩斜面程度のスキーならOK」というわけのわからない言葉に背中を押され、2回の実技講習を受けただけの者がメンバーについて行けるか、特に登りが苦手で足を引っ張らなければよいがと思いつつ、2日の朝、湯の台の鳥海荘で皆と合流。
程なく、ワンボックスカーから勢いよく降りてきた佐野さん、「新潟の佐野でーす、急に参加することになりました。よろしく」 との大きな声と笑顔に今までの不安がいっぺんに吹き飛んだ気がした。
前回よりも大分手前で下車、ザックにスキーを取り付け歩くが荷が重い。樹林帯よりシール登行で分け入るがペースがついていけない。特に斜度が増すと、すぐにスリップを繰り返し、膝をしたたか板に打ち付けてしまう。
フラフラ状態で滝の小屋に到着、昼食後、リーダーの小屋に残ってもよいとの助言だが小屋裏の大斜面を見るともう少し登ってみようかと思い,各々のペースでOKと言うことで買ったばかりで名前もまだ書いていないスコップとゾンデ等を大丈夫かと心配しながらデポし、稜線を目指す。案の定すぐに足がつりだし皆に先を譲る。
奥山さんがゆっくりのペースをつくってくれ、大助かり。二人で広い大斜面のハイマツの陰で待機。先行メンバーが稜線の先に行くのを見送った。
大雪原、青い空とハイマツの緑、他に人影が見当たらない。そうか小生を皆が追い抜いていったのか、でも気持ちがいい。
よく足の痛みを耐えてここまで登ってきた。感動した。自分をほめてあげたい。アレ!! 稜線直下の急斜面に人影が見えたと思ったらあっという間に5人が豪快に気持ちよさそうなシュプールを描いて降りてきた。小生たちの位置から下の大斜面も快適に我々だけで独占し爽快であった。スコップもちゃんと残っていたし道路わきのフキノトウも摘めたし、でも、車までの道路歩きは遠かった。
夕食は、今日の反省と登行技術のアドバイスを受けながら、天ぷらそばと越乃寒梅飲み放題。でも小生下戸。

5月3日 祓川コース
日はGWで駐車場が満車。道路わきに駐車。頂上まで他のパーティが登っていくのが見える。今日も先頭は佐野さん、足の運びや手の使い方、また板を斜面に合わせてしっかり踏みつける等アドバイスを受ける。
昨日よりは少しなれた気がしたが、七ツ釜避難小屋を過ぎ斜度が急になってクライミングポイントを高くするとすぐ足がつり出してしまうので何回か調整を繰り返し、メンバーのペースを狂わせてしまった。
クトウを装着し、この辺より奥山さんが先行し、小生にも楽に登れるペースを作っていただいた。全員、七高山・2229.7mに登頂することができた。メンバーに感謝。犬も2匹登頂成功。
下りはところどころビデオ撮影をしながら下降する。昨日と違って、大勢が入山のため斜面が荒れていて滑りにくかったが大満喫した。夕食はすきやき風なべとサラダ。食担なのに手際が悪く女性陣に手伝ってもらい見学のほうが多かった。でも大変おいしく楽しかった。

5月4日 鉾立コース
朝5時半出発で百宅コースへ 向かうが目的地手前13キロで雪に阻まれ走行不能。引き返し、鉾立コースへ向かう。
駐車場より登山道をザックにスキーを付けて1時間ほど登りそこからシール登行を始める。本日も大分人が入山していて特に登山者が多いように感じた。このコースはゆるやかな斜面と長いトラバースが続き、御浜小屋に近づくにつれて山足がつりだし小生はここで待機を決める。
奥山さんと2人で残ることにしたが結局2人にあわせて全員で下山することになった。またまた、感謝。
いざ下山という時に、思わぬトラブルが発生してしまった。小生の板の滑走面にシールの糊がべったり残ってとれなくなってしまい困惑していると、すかさず木村さんと佐野さんが手助けしていただき事なきを得た。
降りは斜面を選びつつ、ブルーラインの道路わきの雪壁に1.5mぐらいザイルを張って下山。宿に早く着き、おやつは天ぷらそば、夕食はビール、ワイン、越乃寒梅、イチゴミルクとカレーライス、サラダの酒池肉林(?)の大宴会。ただただ楽しかったという3日間であった。

木村さん、重い荷物をものともしない滑り方、お手本にしたいです。リーダーとして何事も臨機応変に即断し皆から信頼されている様子は頼もしいと思いました。
シェフ木村のカレーもおいしかった。ただ、入部試験で2種類のおにぎりの結び方は保留にしてください。オネガイ

内野さん、あんな痛々しい大きな靴ずれでよく2日間も行動できたものだと感心しました。
でも、1升ビンを横に立て、飲んでる顔が本当に本当に幸せそうでした。

布目さん、豪快に登り滑走する姿からは、最後の雪の壁を降りるとき、コワイ、コワイと飛び降りられずに他へまわると言い出していたのはチャーミングでした。

岡安さん、鉾立コースの登山道で小生がヒイヒイ言っているのにスキーを担いでぐんぐん登っていく後姿はランドネ女性陣の力強さをまざまざと見せ付けられましたが、メンバーに対してやさしく常に心配りをしていた様子はうれしく思いました。

奥山さん、講習会以来、何かと言葉をかけていただき今回参加するきっかけになりました。ペースも合わせていただき、楽に登ることができました。これからの小生のスロー山スキーに安心して入っていけるような気がします。

佐野さん、いつもトップを引いていただき又、適切なアドバイスをいただき2日目3日目はあまりスリップもせず、ついていくことができました。常に明るさと元気さに勇気付けられ助けられました。ミルクイチゴ、大変おいしかったです。越乃寒梅、次の機会には飲めるように努力しておきます。

PS
帰路3台に分乗し鶴岡バイパスで7号線と山形道の分岐点をそれぞれ大きく手を振って別れましたが、前日の夜、皆で作ったおにぎりを食べながら確かに体は疲れているが何か心に豊かなものが残ったという感謝の気持ちを実感しました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

5月1日 木村、布目、内野、奥山、岡安
西国分寺8時発==鶴泉荘16:53着
21:40 佐野到着
5月2日
宿7:00=インターネット湯の台・鳥海荘8:10 早川合流
680m 8:30 雪でストップ 徒歩
820m 9:45 シールで歩く
1269m 11:30 滝の小屋到着、昼食、
12:00〜14:50 2126m 伏拝岳
15:40〜16:35 奥山、早川と合流  スキー下降
16:35〜17:00 徒歩〜 宿着 19:15
5月3日
宿8:18〜祓川駐車場9:20
9:35 シール登行〜11:15 七ツ釜避難小屋
2229,7m 13:58 七高山着
14:20 〜15:20 スキー下降 〜宿着 16:30
5月4日
宿5:31〜百宅登山口13km手前で雪のため通行不可、引き返し鉾立に向かう
9:30 鉾立駐車場着  
9:50 〜10:30 登山道登る
10:30〜12:17 御浜小屋着  昼食
13:05〜13:50 スキー下降  鉾立ブルーライン300m大平側道路にザイルで降りる
5月5日
宿5時20分発 鶴岡で早川車は仙台へ。他の二台は新潟佐野宅経由 東所沢着14時
(記:早川 二郎)

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