2020年 2月 八幡平

八幡平 会山行

概要

日程:2020年 2月 8日(土)~ 2月11日(火)
参加者:室岡(リーダ)、中川(食担・会計・渉外)、阿部(記録)、八木(記録)

【1日目】 2月 8日(土) 茶臼モミ山、前山

天候:曇りのち小雪、昼前青空のぞく

《コースタイム》
松尾八幡平ビジターセンター7:45=御在所温泉P 8:00~8:30…モミ山山頂手前10:00(標高差200mを2本滑走)登り返して前山へ…P1360付近12:20…前山山頂手前12:40 前山-恵比須沢-御在所温泉P 14:40

 前泊した盛岡の健康ランドを7時に出発。キラキラとスノーダストらしきものが舞っておりかなり気温が低そうである。室岡さんとビジターセンターで落ち合い除雪最終地点の御在所温泉Pに向かう。途中除雪車を追い越して8時前に到着。当初の予定では、吹越山であったが雪が少なく八幡平に変更し今回の山行となった。皆さん考えが一緒のようで積雪が多いエリアへ集中しているようだ。すでに10台くらい駐車しており、大型マイクロバスも見受けられ、ツアー客も多数入山しているようである。
 身支度を整へ出発する。風が無く順調に進む中、モミ山方面と、前山方面へ向かうトレースが分かれていたが、予定通りモミ山へ向かった。あれだけの車なのに、先行パーティーが3、後ろからも来ない?皆さん、何処へ??
 モミ山尾根に10時に到着。さて、本日は何回登り返しがあるかと思いつつ、滑走開始。室岡リーダのお叫びのあとを、めいめいが続く、至福の高低差200m、極上ドライパウダーを堪能。登り返して、少し南側に移動して本日2本目の滑走。もう1本との意見も出たが、前山に向かうことに。
 アスピーテラインをかすめて、前山頂上手前で風が強く茶臼岳も見えない。本日は茶臼をあきらめ前山の東面を1本。風があり、テムレスでは手がかじかみグローブを変えた。登り返して前山東面を恵比須沢に向かって滑降。途中の沢を左岸側に移動し尾根に乗り恵比須沢沿いに駐車場まで戻った。
 途中買出しをして、本日の宿峡雲荘に向かう、乳白色の熱めの温泉で一日の疲れを癒した。
(阿部 記)

【2日目】 2月 9日(日) 源太ヶ岳

天候:雪

《コースタイム》
峡雲荘8:30…林道取り付き9:00…源太ヶ岳1400m付近10:50-1200m付近登り返し(標高差150m滑走)…1200m付近登り返し…東尾根1380m付近から滑走12:45-林道取り付き13:35-峡雲荘13:50

 降雪15cm。宿を8時過ぎ出発。今日は源太ヶ岳を登る。20分程林道を進み、取り付きに到着。
 先行のトレースがあったので有難く使わして頂く。藪はほぼ埋まっているが、沢はまだ少し出ている感じ。昨日は比較的オープンバーンが多かったが今日はぶな林の中を進んでいく。雪は降り続く。やがてぶな林を過ぎると源太ヶ岳のオープンバーンが見えてくる。ただ視界はあまり効かないので源太ヶ岳の頂上は見えていない。1300m過ぎた所で風もかなり吹き付けてきて体感温度もかなり寒い。
 1400m付近で視界も悪くなってきたので滑降モードに移る。11時半。少しトラバースぎみに進み東尾根方面を目指す。1380m付近から少し沢状地形になり雪がいい感じで積もり最高のパウダーとなる。思わずヒャッホー状態となる。1200m付近で登り返す。中川さんは手が死んでる~からもう少し降りたいと進言するがリーダー判断で却下。あったかい飲み物やチョコを補給して気を取り直し再度シールON。1380mまで登り返し再度同じところまで滑降。
 少し休憩後再々シールON。今度は東尾根を100Mほど登りそこから尾根を滑る。オープンバーンからぶな林に入るとさらに雪が深くなり腰パウとなる。1100m辺りで大休止。降りる尾根が左なので急斜面の沢を慎重に渡る。沢が複雑に入り組んでいるのでルート取りを慎重に取る。取り付きまでは急斜面だがパウダーなので比較的滑りやすい。14時には宿に戻る。今日もいい雪で楽しめました。
 夜は皆でカレーを作り、早めに就寝。
(八木 記)

【3日目】 2月10日(月) 茶臼岳

天候:晴れ

《コースタイム》
峡雲荘8:10=御在所温泉P8:40~9:10…大黒森コル10:00…恵比須森11:00-茶臼山荘前斜面滑走1550m(標高差100m)11:30…茶臼岳山荘横12:30-標高差150m滑走)登り返し…茶臼岳肩-前山直下1380m登り返し…前山1450m14:30-御在所温泉P15:10 

 降雪10cm。山はもう少し積もっているかも。宿を8時出発。今日はとりあえず御在所まで車で行ってから行く先を決めることとする。駐車場に着くと月曜日にもかかわらず車がかなり停まっていた。この頃になると青空が広がり快晴となる。天気の心配がないので、茶臼岳を目指す事とする。
 旧八幡平スキー場のゲレンデ跡をハイクアップ。現在はキャットがリフト替わりとなっている。さっそくキャットに追い抜かれる。大黒森のコルを経由して恵比須森から茶臼岳の小屋を目指す。恵比須森付近は樹氷原となっていて(今年は小雪でモンスターというまでにはなっていないが)キラキラの光の森を抜けていくのは心が浄化されるようで山スキーハイ状態。はるばる八幡平まで来た甲斐あり。
 茶臼岳の小屋前まで来ると眼下に面ツルのいいバーンが現れ室岡リーダーがここ行くよと厳命。室岡さんがトップで行こうとした時スキー板に雪が付いて滑らないトラブル発生。なんと私がトップで行くことに。美味しい面ツルバーンを頂きました。もちろんヒャッホーでまくりです。雪は日射で少し重くはなっていましたが今シーズン一番の滑降でした。もちろん阿部さん、中川さん、室岡さん皆さんヒャッホーでした。すかさず登り返し、小屋の横で岩手山を眺めながらゆっくりお昼休憩をとる。厳冬期のこの時期、山頂で快晴の上風もなくこんなにゆっくりできるのは奇跡的である。
 12時半、山頂肩より滑降開始。1400m付近まで落とし、再び茶臼岳の肩まで登り返す。今度は前山直下まで滑り、前山まで100m程登り返し。ここから御在所めがけてドーンと滑降。のはずが14時半近くなると日射の影響で斜面がクラストし始める。室岡さんは華麗なテレマークターンでバンバン滑るがテレマーク技術がつたない私はぜんぜんターンができない。内足がぜんぜん使えていないのが歴然とする。また無理な姿勢でターンするので古傷の左膝が疼きはじめる。それでもなんとか御在所までヘロヘロで滑りきりました。15時過ぎ帰着。累積標高900m。宿に戻ってからの温泉が沁みました。
 今日は鳥鍋。酒のつまみも青豆や室岡さんが自分で採ってきた自家製わらびなど豪華です。室岡さんには初日からいろいろ用意していただきありがとうございます。今日は外人さんが多く来ていて山スキーも置いてあって、室岡さんがなんでここを知ったのか気になると言い始めて、スマホの翻訳アプリがあるので何とかなるだろうとロビーにいる外人さんご一行に聞きにいきました。
 ご一行はジョンさんのガイドツアーで来ていて、前日は八甲田の雛岳を滑ったそうです。ジョンさんは世界中滑っていてギリシャの地中海の島や中近東のレバノンでも滑ったそうです。皆が行く有名な所ではなく自分で調べて人があまり行かない所をガイドするのが好きだそうです。八幡平もグーグルマップを使って知ったそうです。ジョンさんはオーストラリア人でお客さんはスコットランドやイギリス、オランダ、オーストラリアなど多国籍に方々で大変盛り上がりました。今宵は国際交流もできて楽しかったです。これも室岡さんのおかげです!
(八木 記)

【4日目】 2月11日(火) 源太ヶ岳

天候:高曇り

《コースタイム》
峡雲荘7:30…林道取り付き8:00…P1146 8:50…P1384付近9:50…源太ケ岳東尾根滑降地点10:45-1250m迄滑降…1370m-林道取り付き12:35-峡雲閣12:50

 夜は煌々と月灯りがあり、降雪は期待できなかった。今回の山行前に、テレマークの講習を受けた八木さんは、どうも滑りに納得がいかないとの事で、ゲレンデで自主トレとなり3人で向かった。
 最終日なので、30分繰り上げ早めに向かった。宿から道路に出たところで、除雪最終地点からボードを背負った単独行者が見えた。取り付きまで20分くらいの水平移動であるが、ボーダーの歩きが早いのか?先頭を行く老体の小生が遅いのか?なかなか追い付けない。2日目に登ったトレースと、ほぼ同じトレース跡を順調に進む。1350mあたりからトレースを外し西に進む。膝下ラッセルである。そのトレース跡を、ひとりが迷彩パンツの若者2人がお礼を言って追い越して行く。これまた早いし、元気である。おもわず”自衛隊員”?1140mあたりで10時、風が弱く源太ヶ岳の頂上コルが見える。
 中川さんのやる気満々のモチベーションに押され、滑りの室岡さんがピークハントへ変身。10:30なだらかな頂上尾根を滑降地点まで移動。滑降準備中のボーダーに写真撮影を依頼。単独の地元女性ボーダーであった。東尾根を下るが、雪質が悪く、途中から尾根の北側に滑り込む。こちらは雪質が良く、室岡さんの‘’登り返し魂‘’に火が付き170m登り返す。そこから今回の締めくくりの最後のパウダーを楽しみ、宿へと戻った。
毎年来ている室岡さんによると、4日間とも天候に恵まれたのは初めてであり、参加者の日頃のおこないのようで、来年は参加者の参加可否判断は難しくなりそうである。(笑)
(阿部 記)

《リーダー雑感》
 今回の八幡平山行は天気に恵まれました。2/8,9,11は適度な荒れ模様のおかげで最高の新雪を愉しむことができました。また、2/10は素晴らしい晴天で気分爽快なツアーでした。毎日何回か登り返して嬉々として滑ってましたが、その中でも2/10の茶臼小屋前の滑走は「記憶に残る1本」でした。
 3日間自炊泊した松川温泉「峡雲荘」はいつもお世話になっている宿で、源太ヶ岳には宿からシールを付けて玄関前から出られるというロケーションです。温泉もよく山スキーのべースとしては申し分のないところです。
 参加者の皆さん、わがままなリーダーに4日間付き合っていただきありがとうございました。思い出深い山行になりました。

コース図